インディーズバンドのライブ集客完全ガイド|顧客ピラミッドと導線設計

インディーズバンドにとって、最初の大きな壁が「ライブにお客さんを呼ぶこと」です。
音楽のクオリティには自信があっても、思ったように人が集まらず、ノルマすら危うい…そんな経験をした人も多いでしょう。
その理由はシンプルで、多くのバンドが「誰に向けて告知するのか」を明確にしていないからです。
そこでこの記事では、インディーズバンドのライブ集客における基本をご紹介します。
バンドマン・ミュージシャンは何より音楽制作や演奏スキルアップに時間を割くのが基本。
だからこそ集客やプロモーションは効率化して、無駄なく実行できるようにしていきましょう!
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音楽業界の現状とライブ集客の重要性
サブスク時代における収益構造
SpotifyやApple Musicといったサブスクで音楽が聴き放題となり、CDやダウンロード販売だけでは十分な収益が得られなくなりました。
だからこそ、ライブや物販がインディーズバンドの収益の中心となっています。
ポストコロナで変わった観客動員の現実
コロナ禍を経てライブハウス文化は再び盛り上がりつつありますが、観客の数はシビアに選別されています。
「ただの知り合いだから行く」から、「お金と時間を払う価値がある音楽かどうか」を見られる時代。
この変化を理解していないと、集客はますます難しくなるでしょう。
ライブ集客の基本概念
見込み客を意識した集客ピラミッドを知ろう
ライブ集客は、顧客ピラミッドに基づいて考えるとわかりやすいです。

- 顧客:ライブに来てくれる人
- 見込み客:曲を気に入り「また聴きたい」と思っている人
- 準見込み客:一度聴いたことがある人
- 潜在顧客:あなたをまだ知らない人
ライブ告知を届けるべきは「見込み客」。
潜在層や準見込み層に無差別にアプローチしても、動員にはつながりにくいです。
告知が届かない根本的な原因
このピラミッドを見ると、SNSで「ライブ来てください!」と投稿しても、反応が薄いのは自然なことだとわかります。
なぜならSNSのユーザーの大半は「潜在顧客」だから。
ライブに来てくれる可能性が高いのは、すでに曲を聴いてくれて「いいな」と思っている見込み客。
この層を意識せずに発信しても、集客につながりにくいです

現在はアルゴリズムの影響で、ただの宣伝投稿はSNSでほとんど見られません。(表示されにくくなっています)
だからこそ、複数の導線を用意して、継続的にファンと接触できる仕組みが大切です。
プラットフォームを顧客のピラミッドに当てはめよう
そこで代表的なプラットフォームを顧客のピラミッドに当てはめて考えてみましょう。
基本的には以下のようになります。

SNSはあくまでコンテンツを楽しむ場所。
ゆえにピラミッドでは一番下の「潜在顧客」となります。
YouTubeやホームページはそれよりもう少し興味を持ってくれた「ファンになってくれそうな人」の場所といえます。
逆に言えば、ファンになってくれるかどうかの勝負どころです。
YouTubeやホームページを経て、LINE(メルマガ)をフォローしてくれた人は、晴れてファンだと言えるでしょう。
そしてファンに向けてライブ告知を行います。
大切なのは、それぞれを準を追って告知し、繋げていくこと。
SNSでライブ告知をしてダメなわけではありません。
しかしSNSでは「YouTubeの告知」をするべきです。
そしてYouTubeでは「LINEの告知」をします。

「ライブ告知」とは、オブラートに包まず言えば「わたしにお金を使って下さい!」というお願いです。
例えば街なかで急に「お金を払って!」と言われて、すぐに支払うことってあるでしょうか?
そう考えると、SNSとはまさに街なかのようなものであり、そこでライブ告知することは無理があるとわかります。
なので「お金を払って!」と言う前に信頼を築くフェーズが必要です。
- SNS(コンテンツ)
- YouTube(ミュージックビデオ)
- LINE(フォロー特典)
といったように工夫しながら徐々に信頼を高めていきましょう。
では、続けてそれぞれのプラットフォームとポジションに合ったコンテンツについて詳しく見ていきます。
潜在顧客へのアプローチ

SNSは個性に合ったものを選ぼう
SNSやブログ、Podcastを運用する際は「告知」ではなく、あくまで人を楽しませる「コンテンツ」を発信します。
そこで大事になってくるのが、あなたの個性に合ったSNSを選ぶこと。
SNS内の競争が激化する中で、得意な表現を選ばないと必ず多くライバルの中で自分のコンテンツが埋もれてしまいます。
SNSやブログ、Podcast(ネットラジオ)の特徴と選び方は関連記事にまとめたので、あわせて参考にしてみて下さい。



サブスクとサブミットを使おう
SpotifyやApple Musicなどの音楽サブスクは、楽曲そのものがバイラル(拡散)する可能性がある貴重なプラットフォームです。
そこに曲を出さない意味は、ほとんどありません。
まずはデジタルディストリビューター(音楽配信代行サービス)を使って音楽配信をはじめましょう。
詳しい比較は インディーズ向け配信代行サービス比較ガイド をご覧ください。
また音楽サブスクには、拡散のきっかけをつくるサブミットという機能(サービス)があります。
これも利用しない手はないので、ぜひチェックして下さい。
詳しくは サブミット機能の使い方ガイド をご覧ください。
デジタルディストリビューターやサブミットの詳細は関連記事にて解説しています。


ネット広告を使ってみよう
拡散のきっかけとして、小額のネット広告を使うのもアリです。
YouTube広告はじめ、SNSやプロモーション投稿で数千人にアプローチすることは意外なほど簡単。
関連記事にて詳しく解説しています。

準見込み客へのアプローチ

【準見込み客】YouTubeを使いこなそう
音楽活動の”超”基本とも言えるYouTube。
基本的な設定や運用方法を関連記事にて紹介しています。
改めてチェックしてみて欲しいと思います。
【準見込み客】ホームページ(公式サイト)を開設しよう
地味ですがもっとも重要なのがホームページ(アーティスト公式サイト)です。
SNSに代表される外部サービスの場合、アルゴリズムやデザイン仕様が変わることでコンテンツ側(ミュージシャン)が大きく行動を変えないといけないケースが少なくありません。
告知やコンテンツを外部に左右されずしっかりストックできるホームページは、ファンにとってもミュージシャンにとってもなくてもならないものです。
最終的にはホームページを育てることが、音楽人生を全うするために必要です。
見込み客へのアプローチ

LINE公式アカウントやメルマガでファンコミュニティを築こう
ライブ告知はじめ、物販やCDリリースの紹介など、いわば「お金を使ってほしい!」告知はLINEやメルマガが中心になります。
SNSでも告知してダメなわけではありませんが、そもそも何十万人にアプローチできないインディーズバンドからすると、効果は薄い。
そこでファンとしっかりした絆を築けるコミュニティが必要になります。
ファンコミュニティの場所は基本的にはLINE公式アカウントが最も適切で、メルマガも検討したいところ。
どちらも無料から使い始めることができます。


顧客へのアプローチ

ライブではフライヤーを準備しておこう
そうして告知が上手くいった結果、ライブで少なからず集客ができた。
また対バンライブなら、一見さんのお客さんもいるはずです。
そういったリスナー(ファン)と、再びインターネット上でつながりましょう。
そのためにはライブ会場で配るフライヤーが必要です。
ホームページやLINEのURL(QRコード)を明記したフライヤーを配って、次回のライブに繋がるように工夫しましょう。

公式オンラインストアも開設しておこう
ライブでは物販を販売すると思います。
しかしその場では現金がなく「欲しいけど買えなかった」ファンもいるかもしれません。
その受け皿として、オンラインストアを作っておくのもおすすめします。
オンラインストアはBASEを使うことで無料で開設でき、手数料も非常に安いです。
集客を成功させるコツ。迷ったらペルソナを考えてみよう
ペルソナとは、顧客の人物像のことです。
「どんな人にライブへ来てほしいのか」を明確にしましょう。
年齢、音楽の趣味、普段よく使うSNS…こうした要素を整理すると、選ぶSNSやそこで発信するコンテンツの方向性が見えてきます。
たとえば「20代の邦ロック好き、TikTokを日常的に使う学生」というペルソナが見えれば、やはり選ぶべきはTikTokで、コンテンツも「邦ロック」のテーマに基づいた方が良いと考えられます。
「お客さんの笑顔をリアルに想像する」のは、本質的に重要な行為。
ぜひ、いちどペルソナを洗い出してみて下さい。
まとめ|インディーズバンド集客の本質とは?
インディーズバンドの集客とは「とにかく宣伝すること」ではありません。
本質は、潜在顧客 → 準見込み客 → 見込み客 → 顧客へと育てる仕組みをつくること。
SNSやYouTubeを入口にし、LINEやコミュニティで関係を深め、ライブで最高の体験を提供する。
この流れができれば、インディーズバンドでも安定した集客には必要です。
今日から一歩ずつ、「あなたの音楽が届くべき人」に確実に届く仕組みをつくっていきましょう。