【比較】音楽配信代行サービスおすすめ6選!音楽スタイルや目標別に選ぶべきサービスを紹介

【比較】音楽配信代行サービスおすすめ6選!音楽スタイルや目標別に選ぶべきサービスを紹介

音楽を配信したいけど、
どの音楽配信代行サービスを選べばいいかわからない!」
という方は多いはず。

音楽配信代行サービス(デジタルディストリビューター)は、料金や還元率、プロモーション機能、オーディションの有無など、各サービスで違いがあります。
わたしは2014年から音楽ブログを運営し、音楽配信代行サービスを10年以上にわたって比較・検証してきました。

その経験をもとに、この記事では代表的な配信サービス6社を徹底比較し、あなたの音楽スタイルに合った最適な選択肢を紹介します。

音楽配信は、音楽活動にとって一番と言ってよいほど大事なこと。
後悔しないために、ぜひチェックしてみて下さい!

おすすめ音楽配信代行サービス6選

①TuneCore Japan|老舗でプロモーション充実。最もおすすめ

TuneCore Japanは日本法人の設立が2012年。
国内最大級の音楽配信代行サービスです。
配信ストア数・収益還元率・機能面ともにバランスがよく、プロを目指すアーティストに最適です。

▽特徴まとめ

  • 収益還元率:100%
  • 配信ストア数:55以上
  • オプション機能:YouTubeコンテンツID、著作権管理登録、カラオケ登録、Video Kids、TUNECOREクリエイターズ、Spotify Discovery Mode、メディアネットワーク
  • ストリーミング分析・収益分配機能あり(プランにより)

▽主な料金プラン

プラン年額(税込)備考
シングル1,551円1曲/1リリース毎の課金
アルバム5,225円2〜50曲/1リリースごと
Unlimited(スタンダード)4,400円〜定額で無制限リリース可能

料金プランはやや複雑になるものの、基本的にはUnlimited(スタンダード)プランがおすすめです。
これは年額4,400円で何曲でも配信し放題というプラン(スタンダード場合1アーティストに限る)

還元率も都度払いプラン(シングル or アルバム)と同じ100%なので、基本的にはUnlimitedが最もお得と言えます。

またTunecore Japanの大きなメリットは充実したプロモーション機能やマネタイズ機能。
現在はこのようなラインナップです。

  1. YouTubeコンテンツID:他者が自分の音楽を動画に使った場合、自動で検知して収益を分配できる
  2. 著作権管理登録:JASRACへの楽曲登録
  3. カラオケ登録:JOYSOUND、DAMにカラオケ配信
  4. Video Kicks:ミュージックビデオの収益化
  5. Facebook Musicプロダクツ:Facebook、Instagramのミュージックスタンプに登録
  6. TUNECOREクリエイターズ:YouTube動画クリエイターに楽曲を使用してもらう
  7. Spotify Discovery Mode:Spotify Radio等において機会を増大
  8. メディアネットワーク:音楽メディアへの楽曲アピール

さらにオーディションも随時、開催されています。

そのオーディションもご存知、国内最大のロックフェス「フジロック ルーキーアゴーゴー」やアメリカ最大のショーケース「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」など、大型オーディションがラインナップしています。(※2025年時点)

総合的に最も充実している配信代行サービスなので、予算が合えばほとんどのアーティストにおすすめです。

▽こんな人におすすめ

  • 基本的に全アーティスト

② narasu|コスパ最強。趣味からアマチュアにおすすめ

narasu配信し放題で月額110円という、圧倒的なコストパフォーマンスが魅力です。
今回紹介するサービスでは最も若い2022年の設立。

▽特徴まとめ

  • 月額110円 or 都度課金制(選択可)
  • 収益還元率:90%
  • オプション:YouTubeコンテンツID、サブミット、著作権管理登録

▽料金プラン

プラン種別価格(税込)備考
月額制月額110円曲数無制限
都度課金(シングル)2,860円買い切り型・更新なし
都度課金(アルバム)5,500円買い切り型・更新なし

とにもかくにも、月110円/還元率90%というコスパは、他社では提供していない特徴です。
また買い切りタイプでも年ごとの支払いがなく、一度5,500円を支払ってしまえば永続的に配信されるシンプルさもわかりやすいですね。

新興サービスですが、意外とオプション機能が充実しているのも好感が持てます。

そしてスマホに最適化された管理画面・操作をウリにしており、パソコンが苦手、または所有していないアーティストにとっても選択肢になります。

総じて、趣味から始めたいシンガーソングライターさんなどにおすすめです。

▽こんな人におすすめ

  • 趣味として気軽にはじめたい
  • パソコンが苦手。スマホで完結したい

③ BIG UP!|プランが柔軟。趣味からアマチュアにおすすめ

エイベックスが運営する、配信・販売・プロモーションが一体化したプラットフォーム。
設立は2016年です。

▽特徴まとめ

  • フリープランあり(0円スタート可)
  • 有料プランは年990円〜(曲数に応じて)
  • 収益還元率:最大100%
  • オプション:YouTubeコンテンツID、アーティストページ制作なども対応

▽料金プラン

プラン料金(税込)ダウンロード還元率ストリーミング還元率
フリープラン0円83%70%
ベーシックプラン(1〜2曲)500円/年100%100%
ベーシックプラン(3〜6曲)1,500円/年
ベーシックプラン(7〜25曲)3,990円/年

0円のプランから段階的にアップしていける柔軟さがBIG UP!の魅力です。
またオーディションを随時、開催しているので意中のオーディションに挑戦したい人にも選択肢になります。

▽こんな人におすすめ

  • お金をかけたくない
  • SAKAE SPRINGに興味あり(※2025年時点)

④ Eggs Pass|オーディション多数。10代〜20代におすすめ

タワーレコードとレコチョクが展開する、インディーズ特化の無料配信サービス。
前身のTOWER CLOUDが2020年に始まり、2023年12月に名称が変更されました。

配信から主催ライブへの出演、タワレコ店舗展開のチャンスなど、音楽配信代行サービスというよりオーディションプラットフォームという意味合いが強いです。

▽特徴まとめ

  • 無料で楽曲配信可能
  • 収益還元率:80%
  • タワレコバイヤーによる選出あり
  • オーディション情報多数(Eggs連動)

▽料金プラン

プラン価格還元率
無料プラン0円80%

無料プランで気軽にはじめられますが、一方で80%の還元率はやや物足りません。
例えばTuneCore Japanなら10万円のところが8万円になるので、再生数が増えるほどそのデメリットは大きくなります。

よって、サブスクはあくまで宣伝効果だと割り切って、オーディションを中心にチャンスを掴みたいと考えるアーティストにおすすめです。
総じて、若い世代のアーティストに利用価値があります。

▽こんな人におすすめ

  • 10代〜20代のインディーバンド
  • CD化や店舗販売を目指している人

⑤ LANDR|AIマスタリング。DTMerにおすすめ

カナダ発のAIマスタリングサービスが母体の配信代行。
サブスク連携や海外向け配信に強みがあります。

▽特徴まとめ

  • AIマスタリングと配信がセットで使える
  • 海外ストア(TIDALなど)に強い
  • 年額7,500円〜(AIマスタリング&配信プラン)

▽料金プラン(抜粋)

プラン価格(税込)還元率
配信のみ2,500円/年〜100%
配信+マスタリング7,500円/年〜100%

サービス料金も安く、還元率も100%なのでコスパは高め。
ただし英語圏のサービスなので、翻訳が冗長でややわかりにくさがあります。

JASRACへの登録もできないので、AIマスタリングを使わない場合は積極的に選ぶ意味は多くなさそうです。

▽こんな人におすすめ

  • 配信と同時に音圧調整なども済ませたい人
  • 海外配信・エレクトロ系DTMerなど

⑥ ROUTER.FM|ボカロP・同人系アーティストにおすすめ

クリプトンが提供する音楽配信代行サービス。
VOCALOID使用時の著作権処理がスムーズな、唯一無二の存在です。

▽特徴まとめ

  • 還元率:80%
  • SONOCAカード作成が割引
  • 初音ミク・巡音ルカなどの使用料無料

▽料金プラン(初回のみの買い切り)

リリース形式料金(税込)
シングル1,380円
EP2,980円
アルバム4,600円

還元率は80%ですが、払い切りなので金銭的負担は少なめ。
ただボーカロイド関係以外は際立った特徴がないので、もっぱらボカロPの人におすすめです。

▽こんな人におすすめ

  • ボカロ曲を多くリリースするアーティスト
  • 同人音楽・クラブミュージックの配信を考えている人

その他の音楽配信代行サービスは?

実は以上の6つ以外にも、音楽配信代行サービスは存在しています。
その中でも有名な

  • CD BABY
  • SoundCloud

海外を基本とするサービス。
日本からも利用できますが、手続きが煩雑になる上にここまでの6つに比べて積極的に利用する理由は多くありません。

また国内サービスではFrekulがあります。
ただしFrekulが提供しているのは「配信料金0円/還元率60%」のプラン。

Eggs Passの「0円/80%」やnarasuの「月110円/90%」に比べて優位性がなく、その他の付帯サービスを加味しても、今のところ選ぶ理由は多くありません。

ちなみにFrekulの特徴であるカラオケ配信は、それだけを使うことも可能です。

また2024年から25年にかけて、

  • MONSTAR FM
  • spinnup
  • FAN'SMUSIC

サービスを停止しました

余談ですが、アーティストの大切な作品を預ける配信代行サービスですから、継続性とアップデート履歴もサービスを選ぶ際に重要な要素になります。

まとめ:音楽配信代行サービス比較表。選び方

サービス名設立代表的なプラン還元率その他の機能オーディションの有無
TuneCore Japan2012年4,400円/年〜100%YouTubeコンテンツID
著作権管理登録
カラオケ登録
Video Kids
TUNECOREクリエイターズ
サブミット
メディアネットワーク
フジロック
exPoP!!!!!
SXSW
narasu2022年110円/月90%YouTubeコンテンツID
サブミット
著作権管理登録
なし
BIG UP!2016年0円〜4,490円/年(曲数に応じて)70〜100%YouTubeコンテンツID
著作権管理登録
SAKAE SPRING
Eggs Pass2020年無料80%YouTubeコンテンツID
著作権管理登録
見放題
でらロックフェス
SYNCRONICITY
LANDR2014年8,900円/年(配信のみ)85%AIマスタリングなし
ROUTER.FM2014年シングル1,380円〜(初回のみ)80%YouTubeコンテンツID
SONOCAカード10%OFF
ボカロ手数料無料
なし

※オーディションは2025年に開催されたものを記載

バン活!では、この中からTuneCore Japanとnarasuを特におすすめしたいと思います。
それぞれを自分の目標に応じて検討します。

音楽配信代行サービスの選び方の図解
目標別の選び方

趣味→収益を気にしない
アマチュア→月2万円程度を目指す副業
セミプロ→収入の半分程度を目指す兼業

まず本格的にやりたい人は、TuneCore Japanの包括的なサービスをぜひ利用すべきでしょう。
老舗かつ、継続的なアップデートを繰り返しているサービスなので、まず最初に検討すべきサービスです。

一方、趣味〜アマチュアの人は、narasuをおすすめしたいと思います。
趣味ならば、無料プランがあるBIG UP!やEggs Passも選択肢になるかもしれません。

とは言え、narasuが提供する月110円プラン、あるいは払い切り5,500円プランは、趣味でも決して支払えない金額ではないでしょう。

無料プランはBIG UP!が70%、Eggs Passが80%と還元率が低くなります。
趣味とは言え、「せっかく音楽配信するのだからもうちょっと夢を見たい」というのが本音ではないでしょうか?

またBIG UP!とEggs Passが提供するオプションサービスは、配信した楽曲の再生数の増加に直結するものは少ないです。
そうなると趣味としてはややオーバースペックで、純粋に再生数が増えたり、再生に伴う収益の増加に集中した方がメリットになるでしょう。

その意味では、TuneCore JapanのUnlimited(スタンダード)の年額4,400円も、やはり趣味だとしても財布が痛む金額ではないと思います。
納得できる金額なら、趣味の人でもTuneCore Japanをおすすめしたいと思います。

2025年現在、格安のnarasuと、Tunecore JapanのUnlimitedが登場したことで、無料プランの優位性はかなり下がったように思います。

もちろん、無料プランもナシではないです。
ただ「どうせならもうちょっとモチベーションを上げよう」という意味を込めて、この2つをおすすめさせていただきました。

純粋な音楽配信代行サービスとしては以上2つがおすすめですが、その他のサービスは尖った特徴があります。
もういちどまとめると、

  • Eggs Pass:オーディション多め → 若い世代におすすめ
  • LANDR:AIマスタリング → DTMerにおすすめ
  • ROUTER FM:ボカロに強い → ボカロPにおすすめ

といったように一定の音楽スタイルに特化しているなら、選ぶ理由も多くなります。

ぜひ、自身の目標とスタイルに合ったサービスを選んでみて下さい!

音楽配信代行サービスについてのよくある質問【FAQ】

Q
音楽配信代行サービスは無料でも使えますか?
A

一部のサービス(例:BIG UP!のフリープラン、Eggs Pass)は無料で利用可能です。ただし、還元率や機能に制限があり、格安の有料プランも多いため。基本的には有料プランをおすすめします。

Q
自作曲をYouTubeで使われたときの収益化できますか?
A

TuneCore Japanはじめ、多くのサービスではYouTube コンテンツID に対応しており、自作曲が使われた動画から広告収益を得ることが可能です。

Q
サブスクと都度課金、どちらを選ぶべき?
A

リリース数が多い場合はサブスク型(月額・年額)がお得です。年に数曲なら都度課金でも十分。
基本的に音楽配信でまとまった収益を上げるには、それなりのカタログ数が必要です。そうなると、リリースに年月が必要なので、おおむねサブスクプランの方がお得になります。

Q
音楽配信代行サービスの乗り換えはできますか?
A

基本的に旧サービスで配信停止 → 新サービスで再配信という流れになります。
配信停止中にストアから一時的に消える可能性があるので、タイミングには注意しましょう。

Q
サブミットとは?
A

A. サブミットとは、楽曲リリース前にSpotifyなどのプレイリスト担当者に音源を提出できる機能です。
TuneCore Japan や narasu などが対応しており、うまく使えば公式プレイリスト掲載のチャンスがあります。

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