【2025年版】AmazonでCDを売るには?委託販売が難しくなった!個人ミュージシャンの選択肢は?

「自作CDをAmazonで売りたいんだけど、今ってどうやればいいの!?」
個人でもAmazonでCDを委託販売する方法は、理論上は確かに存在しています。
ただコストと手間の問題から、非常にハードルが高い状態。
現実的には、2025年現在で個人がAmazonでCDを気軽に販売する手段はほぼないと言ってよいでしょう。
この記事では、
- いま可能な方法(ただし条件アリ)
- すでに終了してしまった方法
- これからの現実的な選択肢
この3つを整理し、あなたの音楽活動に合った販売戦略を提案します。
【まだ可能】AmazonでCDを売る販売方法【ただしハードル高い】
Amazonマーケットプレイス(大口出品契約)

2025年現在、個人でAmazonにCDを出品できる唯一の方法が「Amazonマーケットプレイスの大口出品」です。
- 月額4,900円(税込)
- カテゴリー「CD」への新規出品には大口契約が必須
- 自分でJANコードを取得 or ブランドの証明が必要
- 発送は自己。もしくは追加費用でFBA(フルフィルメント by Amazon)
JANコード取得やブランド(著作権)の証明などの手間が大きく、初心者向きではありません。
利益率も50%〜70%程度なので、個人がCDを販売するうえでそこまで大きなメリットはないでしょう。
ディストリビューター経由で流通させる

もうひとつの選択肢は、Ultra Vybeなどディストリビューター(卸業者)に流通を委託する方法です。
- 審査あり(誰でも契約できるわけではない)
- ミュージシャンの取り分は売価の50%前後
- JANコードの取得を代行してくれる会社もある
- Amazonだけでなく、全国のCDショップにも流通可能
本格的な方法ではありますが、Amazonマーケットプレイスよりかえって現実的な選択肢。
わたしもディストリビューターを利用して全国流通した経験があります。
関連記事を併せて参照して下さい。
停止中・終了した方法【2025年時点の現状】
Amazon e託(新規受付停止中)

かつては、自主制作CDをAmazonで販売できる便利なサービスとして親しまれていた「Amazon e託販売サービス」。
しかし2025年現在、新規受付は停止している模様です。(ページはあるのですが…)
- 公式案内がなくなっている
- 既存利用者は引き続き利用可能と思われるが、新規登録は不可
個人的には今後も復活する見込みは低いとみています。
CDは需要が減っているのに、海賊版が後を絶たないという厳しい状況。
個人に販売を簡単に許すのは、Amazon側からしても得策ではないでしょう。
上記のマーケットプレイスにおいてもブランドの証明(そのCDの著作者である証明)する手間はなかなか大変なようです。
もしサービス再開したら公式ページにアナウンスがあると思うので、気になる人はチェックしてみて下さい。
サービス終了:Amazon DOD(オンデマンドCD)
CD-Rを注文ごとに製造・発送してくれる「Amazon DOD(Disc On Demand)」も、現在は利用できません。
- TuneCore Japan経由のDOD:2021年に受付終了
- 代替サービス「ダブルコネクト」:2025年2月で終了
事業縮小による一部サービス停止のお知らせ
日頃のご愛顧に心よりお礼を申し上げます。
この度、事業縮小により下記サービスの新規お申し込みを停止させていただくこととなりました。■停止するサービス一覧
・CDコピー
・DVDコピー
・カセットプレス
・Amazon販売
・オンデマンドAmazon販売
・Tシャツ制作
■停止日
2025/2/12 10:00からお客様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。長らくご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
他にAmaozn DODを取り扱っている業者は見つけられず、現状ではCD-Rを使ってAmazonでCDを販売するなくなりました。
在庫リスクなくCDを販売できる有力な手段でしたが、現在は無理そうです。
余談ですが、近年は大手レーベルでもCDのオンデマンド販売(受注生産)を取りやめるところが増えているようです。
オンデマンドCD サービス終了のお知らせ
平素は、弊社商品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
このたび、2008年11月よりご提供させていただいておりました弊社のオンデマンドCDにつきまして、サービスを終了いたしました。
お客様には多大なご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げます。今後とも弊社商品をご愛顧くださいますようお願いいたします。
2020年2月
日本コロムビア株式会社
https://columbia.jp/ondemandcd/
こういったニュースからもCDの需要は減少し、音源のアーカイブはデジタルに移行しているのが見てとれます。
個人ミュージシャンもこの現状に合わせた活動を考える必要があるでしょう。
今後の現実的な代替手段
BASEで自家通販する
個人がCDを販売するうえで、もっとも現実的で柔軟なのがBASEなどの自家通販サイトです。
- 初期費用ゼロ
- 売れたときに手数料を支払う形式(利益率90%近く)
- CDだけでなくグッズや音源データ販売も可能
- 自分のブランドに合わせたショップデザインにできる
ネックは「発送作業を自分でやること」。
在庫の保管・梱包・発送などは手間がかかりますが、自分でコントロールできる強みにもなります。
発送を自分でするからこそ、特典を同封したり、手書きのメッセーをつけたりと、自家通販ならではのサービスを実現できます。(手数料は必要ですが、発送代行サービスもあります)
初期費用・維持費がゼロなので、多くのミュージシャンにおすすめです。
いっそ音楽配信だけにしぼる
CDにこだわらないなら、配信に絞るのも有力な戦略。
- TuneCore、BIG UP!、narasu などを使えば、SpotifyやApple Musicに配信可能
- 在庫ゼロ・発送ゼロ
- スマホからすぐ聴けるというユーザー体験の良さ
現代のリスナーの多くはCDプレーヤーを持っておらず、サブスク中心で音楽を聴いています。
「まずは聴いてもらう」ことを優先するなら、配信だけに集中して、グッズやライブで収益化を図るのは非常に合理的です。
まとめ:AmazonでオリジナルCDを売るのは難しい。代替手段を
2025年現在、かつて主流だった「AmazonでCDを気軽に売る」手段はほぼ姿を消しました。
方法 | 現状 |
---|---|
Amazon e託 | 新規受付停止 |
Amazon DOD | 終了 |
マーケットプレイス | 継続可(ただし条件厳しい) |
ディストリビューター経由 | 条件次第で可能 |
個人レベルだと、逆にディストリビューター経由が現実的な手段かと思います。
その一方で、自力で売る・届ける・発信するための手段は今も多く存在します。
- BASEでの直販
- SNSを活用したプロモーション
- サブスク配信を中心にすえた展開
「Amazonに出せなくなった=終わり」ではありません。
これをきっかけに、“自分で売る力”を育てるチャンスと捉えるのも一つの考え方です。
あなたの音楽が、必要とする人に届きますように。