物販・バンドグッズの作り方完全ガイド|おすすめ業者と売れ筋アイテムを紹介!

「そろそろ物販やりたいけど、どこに頼めばいいの?」
「グッズって何が売れるの?」
そんなバンド・ミュージシャンのために、定番グッズから制作業者の選び方まで、まるっと解説します。
わたし自身も10年以上の活動の中で、Tシャツ、ステッカー、ラババン、トートなど様々なグッズを制作してきました。
また近年は受注生産も充実しており、一括買取型との違いを比較して合わせて紹介します。
バンドグッズを作るべき理由・メリット
利益率が高い
CDが売れにくくなるにつれて、グッズの重要性は高まってきました。
グッズはやはり利益率が高く、CDやサブスクではなかなか出せない利益をグッズなら生み出せることも。
Tシャツ1枚で1,000円以上の利益が出るケースもあります。
ファンの日常になる
ファンがあなたのグッズを買って、まいにち目にしたり、Tシャツなら着用する。
そうすることでアーティストに対する好感や愛着が増していきます。
つまりファンがコアファンに変わっていく。
それはグッズの何より大きい効果であり、むしろグッズにしかできないことです。
バンドグッズは何を作るべき?おすすめランキングBEST 7
ではグッズづくりはまず何から作るべきでしょうか?
- 利益が高い
- 日常に溶け込みやすい
の2点を重要視したうえで、「これが定番!」というグッズをランキング形式でご紹介します。
①バンドTシャツ

- 売価を高めに設定でき、利益率が高い
- ファンが着用しやすく、ライブ会場に一体感を生む
- IllustratorやPhotoshopなしでデザイン
バンドTシャツはスポーツで言うところのユニフォーム。
その場に一体感を生み、ライブの盛り上がりにも貢献します。
もちろん、ライブ後も普段着として使ってもらえるので、日常への溶け込みやすさも◎
また定番バンドグッズであるので、IllustratorやPhotoshopなど専門のデザインソフトを使わず、ブラウザ上でデザインできるようになっている業者も多いです。
専門技術がなくてもバンドロゴや文字ロゴがあれば簡単につくれるので、初心者からベテランバンドマンまで広くおすすめできます。
バンドTシャツの制作費、利益率は?
オリジナルTシャツtmixの例だと、
- 素材:5.6オンス 定番Tシャツ
- デザイン:片面5色まで
- 印刷:シルクスクリーン印刷
- ロット:30〜
- 単価:633円〜
というプランで発注できます。
おおむねバンドで売る50枚ぐらいのロットだと、一枚単価は1,500円ぐらいが相場。
3,000円で販売すると利益率は50%になります。
②ステッカー

- 特典や配布グッズとして人気。自作も可能
- ライブハウスの壁に貼る文化にもマッチ
ステッカーは少部数だけつくって友達に配ったり、他のグッズの購入特典にしたり汎用性が高いのが魅力。
気軽に作れるので、デザイン初心者の方にもおすすめです。
小さいものならスマホに貼ったりできるので、日常への溶け込みやすさもあります。
ステッカーの制作費、利益率は?
印刷大手のラクスルで、
- 一般的な仕様
- 50枚
- 納品7営業日
で見積もりを見ると、2,438円になりました。
1枚あたりの単価は49円になります。
100円で販売すれば、利益率は50%。
あるいは、自宅にプリンターがある人はシール台紙を購入すればもっと安く小部数で作ることも可能です。
③トートバッグ

- レジ袋有料化に伴い需要アップ。日常使いで宣伝効果も
- Tシャツとのセット売りにもおすすめ
エコバッグとして使用頻度が上がる中、バンドグッズとしても有力な選択肢です。
こちらもTシャツと同じくデザインの難易度が比較的低めなので、初心者からおすすめ。
むしろTシャツと同じデザインにしても違和感がないと思います。
またライブ物販で買ったグッズを入れるバッグとして需要があることも。
トートバッグの制作費、利益率は?
tmixの例だと、
- 素材:定番キャンバストートバッグ
- デザイン:1色
- 印刷:シルクスクリーン印刷
- ロット:30〜
- 単価:446円〜
というプランで発注できます。
トートバッグはTシャツとだいたい同じ制作費・利益率と考えて良さそうです。
ただTシャツと違ってサイズ違いをつくる必要がなく、作り安いのがメリット。
④タオル

- 実用性と演出力のバランスが高い
- 黒地に白文字などで簡単にカッコよく仕上がる
タオルもTシャツと同じく、日常に馴染みやすい上にライブ会場の雰囲気作りにも繋がります。
ただTシャツに比べるとややデザインが難しく、単価も上がりがち。
どちらかと言えばTシャツのほうが優先順位が高いでしょう。
タオルの制作費、利益率は?
tmixの例だと、
- 素材:フェイスタオル全面シルクプリント
- ロット:30〜
- 単価:1,044円〜
というプランで発注できます。
やや単価がはるものの、売りやすさを考えると検討したいグッズと言えます。
⑤写真集・チェキ

- ファンとの“体験”を売ることで満足度が高い
- デジタル販売なら在庫も不要
あまりロックバンド界隈では馴染みがないですが、写真をつかったグッズも定番のひとつです。
場合によっては撮影費用を含めてもとても安く制作することが可能。
またメンバー自身が写っていなくても、写真の趣味のメンバーがいればひとつの作品として発売することもできるでしょう。
写真集の制作費、原価率は?
- バリエーション:写真集
- サイズ:A6
- ページ数:12
- 部数:10
で見積もってみると、合計3,300になりました。
1冊単価330円です。
だいたい800円〜1,000円ぐらいで発売できると思うので、利益率は50%を超えそうです。
またチェキの場合は、チェキカメラを購入しましょう。
⑥缶バッチ

- 安価・軽量で作りやすいが単価が低く利益は出づらい
- ハート型など変わり種も人気
定番のグッズではあれど、単価が安いので売上が低くなりがち。
同じように単価が低いグッズであればステッカーの方がやや汎用性が高いので、まずはステッカーをおすすめしたいと思います。
缶バッチの制作費、利益率は?
缶バッジの達人で見ると、
印刷:715円~
印刷:インクジェットプラン
納期:10営業日
サイズ: Φ32mm /
ロット:10個
で見積もりをみると、計715円でした。
一個単価71円となり、150円で販売すれば利益率は50%程度になります。
⑦ラバーバンド(シリコンリストバンド)

- 安価で手軽に作れてライブとの相性◎
- 近年のフェスブームで定番化
ラバーバンドも近年よく見かけるようになったグッズのひとつです。
手軽に制作できるグッズですが日常で着用することはないので、売り切る難易度はやや高い。
デザイン的に差別化が難しいのも優先順位が下がったポイントでした。
ラバーバンドの制作費、利益率は?
ロケットリストバンドで見ると、
- 印刷:1色
- 幅:12mm
- ロット:300
での参考価格が一個単価105円でした。
注文合計で31,500円です。
ロットが少ないと単価がかなり上がってしまうので、利益を上げるのは困難。
バンドグッズとしてはしっかり需要を見越したうえで制作する必要があります。
その他
- スマホカバー、スマホグッズ
- アクスタ、キーホルダーなどアクリルグッズ
- パーカーなどTシャツ以外のアパレル
- バンドスコア
- ギターピック、ドラムスティック
- LINEスタンプなどデジタルコンテンツ
これらは上記のグッズに比べるとややマニアックで、需要はぐっと狭くなります。
もちろん、売れそうなら作るのは良いのですが、特にロックバンドならTシャツやステッカーを優先したいところ。
そんな中でも強いて言えばLINEスタンプは手軽なデジタルグッズで、日常使いもできることからおすすめです。
興味ある方は関連記事も併せてチェックしてみて下さい。




グッズの作り方・手順
- 作りたいグッズを決める
まずは「Tシャツ」「ステッカー」など、ジャンルと目的を明確に。 - グッズ制作業者を選ぶ
原価・利益率・在庫リスクなどを考えて、自分に合った方法を選びます。 - デザインを準備する
Photoshop/Illustratorなどでデザインの用意。多くの場合、業者が提供するテンプレートが使えます。 - 発注 or 登録
業者サイトにデータを入稿したり、オンデマンド業者とオンラインストアを連携したり。 - 販売開始!
ライブ物販、通販、イベントなど、最適な場で売っていきましょう。
1.作りたいグッズを選ぶ
前述のランキングのとおり、まずはTシャツやステッカーがおすすめです。
2.グッズ制作業者を選ぶ|「受注生産」「一括買取」どちらを選ぶべき?
グッズ制作業者は、
- 注文ごとに製造する「受注生産」
- 一括でまとまった数は製造する「一括買取」
の2パターンがあります。
受注生産は在庫リスクがないですが、利益率は低くなります。
一方で一括買取は在庫リスクがありますが、利益率が高くなります。
選ぶポイントは「ライブ物販でしっかり売れるかどうか」です。
例えば手にとって商品を見ることができないオンラインストアだけで、何十枚もTシャツを売るのはハードルが高いでしょう。
ライブ物販で売れる見込みがなければ、一括買取型で数十枚のTシャツを制作しても売れ残るリスクは高いです。
逆に言うと、もっぱらDTMerとして活動しておりライブをしないスタイルなら受注生産がおすすめです。
また一人で活動しているシンガーソングライターの場合、デザインやオンラインストアで発送業務、またライブ会場までの運搬を考えると、同じく受注生産のほうが現実的かもしれません。
- ロックバンド・アイドル → ライブが主戦場なので一括買取型がおすすめ
- DTMer・シンガーソングライター → ライブの頻度の少なさと手間の負担の大きさから受注生産型がおすすめ
記事後半ではそれぞれのおすすめ業者を紹介しています。
3.デザイン、素材を準備する
デザインの土台となる素材や画像が必要です。
アーティスト写真を撮影したり、バンドロゴをぜひ、作ってみて下さい。


またIllustrator、Photoshop、Canvaなどデザインソフトも必要ですが、これらを使ったことがない人もグッズを作ることは可能です。
多くの業者ではTシャツ、ステッカー、トートバッグなどのグッズにおいてブラウザ上でデザインできる「簡単デザインエディター」が用意されています。
その意味でもまずはTシャツから作るのがおすすめです。
4.発注、登録をする
一括買取型の業者に発注したり、受注生産型なら商品の登録をしましょう。
特に一括買取型の場合、納期が長い方が割安になることが多いです。
余裕をもってグッズ制作を開始して、できるだけ安く作るのがおすすめです。
5.販売開始する、販路をつくる
ライブの物販だけでなく、オンラインストアでも販売して販路を広げましょう。
BASEを使うとオリジナルグッズの通販をすぐに始められます。
またBASEは受注生産型サービスと連携が可能で、すぐに受注生産・販売することもできます。
おすすめのグッズ制作業者まとめ(一括買取型)
TMIX|Tシャツ他

【作れるもの】
- Tシャツなどアパレルグッズ
- トートバッグ
- タオル
- マグカップ
tmixはTシャツに強みがある業者です。
非常に多くの種類のTシャツを取り扱っており、肉厚のコットン100%から化繊100%スポーツタイプまで。
またブラウザ上でデザインできる「デザインシミュレーター」や、手書きイラストをプロがデザインしてくれる「デザインサポート」も便利です。
初心者から誰でも使いやすいので、まずおすすめしたいグッズ制作業者です。
ラクスル|ステッカー他

【作れるもの】
ステッカー
ラクスルは創業10年以上で有名なので、ご存知の人も多いと思います。
ネット印刷業者としては安心感が強く、料金もやはり安い。
ステッカーのみならずフライヤーやポスターなど、バンド活動では何かとお世話になる業者なので、ぜひ覚えておきましょう。
しまうま出版|写真集

【作れるもの】
- 写真集
- イラスト集
- マンガ
しまうま出版はオリジナルの本が製本できるサービス。
バンド活動においての活用機会はやや少ないものの、いざ本や冊子を作る際には頼りになる業者です。
受注生産型グッズ制作サービス比較
受注生産型のサービスについては、関連記事にて取扱商品や発送の手間などを比較しました。
併せてチェックしてみて下さい。
よくある質問(FAQ)
シルクプリントは1色ずつ版を作って刷るため、大量生産に向いていて発色も良好。一方、インクジェットはデジタル印刷で版が不要。小ロットやフルカラーに適しており、Tシャツ1枚からでも制作しやすいのが特徴です。
プロっぽいデザインを目指すなら便利ですが、必須ではありません。Canvaなどの無料ツールでも十分作成可能です。業者によってはテンプレートやデザイン代行も用意されています。
商品や販売価格によりますが、
- ステッカー:30円 → 300円(利益270円)
- Tシャツ:1,000円 → 3,000円(利益2,000円)
といった具合に利益率が高めです。
たとえば「Tシャツを30枚まとめて作って、20枚売れたら黒字」というのが1つの目安です。
主な販売チャネルは以下の通りです:
- ライブ会場(もっともファンが財布を開いてくれるタイミング)
- オンラインストア(BASE)
- イベント出店や委託販売(ローカルフェスやレコード店など)
オンラインとオフラインを併用するのがおすすめです。
関連:その他の音楽で稼ぐ方法
グッズ制作は音楽活動の可能性を広げるだけでなく、ファンとのつながりを強くする最高の手段です。
「難しそう」と思っても、一歩ずつはじめてみれば意外とできるもの。
まずはTシャツからでも、あなたの音楽に“カタチ”を与えてみてください。
その他にも、音楽で稼ぐ方法を紹介しています。
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