音楽で稼ぐには?9の方法とタイプ別おすすめ戦略を徹底解説

「音楽で稼ぎたい!」と思っても、方法が多すぎて迷ってしまいませんか?
ライブ、配信、グッズ、著作権収入、クラウドファンディング…。
全部に手を出すのは現実的ではありません。
大切なのは、数ある選択肢の中からやるべきことと後回しにすべきことを見極める力です。
この記事では、音楽で稼ぐ12の方法を整理しつつ、ロックバンド/シンガーソングライター・作曲家などタイプ別におすすめのマネタイズプランを提案します。
自分に合った戦略を見つけて、音楽を続ける未来をつかみましょう!
ライブで稼ぐ
通常のライブで稼ぐ
王道かつもっとも大切なライブ。
音楽ビジネスはかつてのCD全盛の時代が過ぎ去り、新たなマネタイズとして中心に添えられたのはフェスを始めとしたライブでした。
特に音楽アーティストにとって、ライブで稼ぐ = 音楽で稼ぐと言って過言ではないでしょう。
基本的にはどうやってライブ動員を増えるかを中心に考えて、音楽活動を展開すべきです。

路上ライブで稼ぐ
ライブと言うと路上ライブも思い浮かべるかもしれません。
路上ライブの投げ銭で稼いだという実例は、今も昔もちょくちょく話題になります。
ただ路上ライブはそもそもグレーゾーンの部分があり、また正式な手続きでできる路上ライブは物販が限定的なケースも多いです。
特にバンドスタイルのアーティストにとっては、なかなかマネタイズの中心にはならないでしょう。
もちろん、路上ライブから人気になったアーティストは断続的に登場しており、マネタイズではなく宣伝として割り切るならあり得る選択肢です。

配信ライブで稼ぐ
YouTube LiveやTiktok Live、あるいはライブ配信アプリなどを利用する。
現代では多くのアーティストが挑戦している方法です。
しかしこれもまたメインのマネタイズになるとは言いにくいのが現状です。
特にバンドスタイルの場合、思ったより準備に手間とお金がかかり、通常のライブより利益になりやすいかと言えばそうでもない。
路上ライブでも言えることですが、投げ銭で断続的にマネタイズするのは難しいでしょう。
「投げ銭をもらってはいけない」というわけではないですが、将来的に音楽を続けていくなら、その他の方法も取り入れるのが妥当です。
ゆえに優先順位はそう高くないマネタイズ手法と言えます。
一方でやはり宣伝と割り切るなら、有力な宣伝手法です。
特にフットワークの軽いシンガーソングライターなら、チャレンジしがいがあるかもしれません。

音楽配信で稼ぐ
SpotifyやApple Musicにオリジナル曲を配信する
ライブについで大切なのが、SpotifyやApple Music、Amazon Musicなどいわゆる音楽サブスクへの配信です。
音楽サブスクは再生数に応じて収益が発生するだけでなく、それ自体にバイラル(拡散)の仕組みが取り入れられている有力なプラットフォームです。
現状、音楽サブスクに配信しないという選択肢はそうないでしょう。
例えばマキシマムザホルモンや山下達郎さんなど、サブスクに積極的ではないアーティストもいます。
しかし今となっては極めて稀なケース。
例えば、これからの若手インディーズアーティストが配信をしない選択を取るなら、それ相応の計算と戦略が必要になり、かえって現実的ではないはずです。
またサブスク配信してくれるTuneCore Japanなどの配信代行サービスは、後述する著作権で稼ぐ方法も網羅しています。
その意味でも音楽で稼ぐ基本のキと言えるでしょう。
大手ではない音源販売サイトでダウンロード販売する
Bandcampやnoteなど、大手配信サイト以外で音源を販売する手段もあります。
とは言え、やはり優先度は低め。
少なくとも音楽アーティストにとっては、「サブスクを使わず、Bandcampを使う」という方法は、いたずらに難易度を上げかねません。
十分なファンベースが構築された後、よりファンとの綿密なコミュケーションのために利用するのが妥当だと言えるでしょう。
グッズ販売で稼ぐ
バンドグッズの作り方
バンドグッズの販売も欠かせないマネタイズ手法です。
ライブの1回あたりの収益性を向上させてくれるだけでなく、グッズがファンの日常に溶け込むことで、よりアーティストへの親密度が増すことも考えられます。
アマチュアからインディーズでも、グッズ制作はそう難しくありません。

オンラインで販売する
ライブ物販だけでなく、オンラインでも販売すべきです。
いわば自分たちの「アーティスト公式オンラインショップ」を作ります。
ライブ会場での物販はおおむね現金決済のみで、その場では手持ちがないファンもいるかも知れません。
後日、オンラインから購入できる状態にしておくに越したことはないでしょう。
BASEを使えば、無料でオンラインショップをつくることが可能です。
著作権で稼ぐ
JASRACやNextoneに著作権登録する
JASRAC(あるいはNextone)に楽曲を登録しておくと、カラオケや有線、ラジオ、テレビ等で楽曲が流れた際に使用料が徴収され、著作者(アーティスト)に還元されます。
かつて、個人が個別にJASRACと契約することは難しかったですが、現代ではTuneCore Japanなどサービスを利用することで非常に簡単になりました。

YouTubeコンテンツIDを利用する
YouTubeコンテンツIDのシステムに楽曲を登録すると、自分の楽曲を使った動画の収益を折半することができます。(あるいは使用禁止したり、逆に無料で使ってもらうことも)
こちらもTuneCore Japanなどから、利用することが可能です。
Audiostockを利用する
Audiostockは著作権を買い切り型で利用してもらうプラットフォームです。
購入者は(あなたの)楽曲の利用権利を数千円で買うことで、さまざまな作品・メディアに使うことができるようになります。
音楽アーティストが積極的に利用している例は多くないですが、作曲家/コンポーザーがBGMを登録して稼ぐ代表的なプラットフォームです。

CDを売って稼ぐ
CDの作り方
CD販売も定番のマネタイズと言えます。
とは言え、CDプレーヤーを所有している人も少なくなっていく中で、かつてより売れなくなってきているのは事実。
現代では様々な特典がつくことが当たり前になり、音楽そのものというよりグッズに近くなっています。
音楽のマネタイズとして考えた時、CDは第一の選択肢ではなくなりつつあります。
例えばAmazonでCDを受注生産・販売できたAmazon DODのサービスも終了し、この10年でやや販路が狭くなっている印象です。
アマチュアからインディーズミュージシャンとして考えた場合、年々ハードルの高い手法になってきました。
その中でもCDに工夫を凝らしたり、魅力的な特典や販売プロモーションからしばしば話題になることも。
いづれにしても、やや高い戦略性を持ってCD販売に挑戦する必要がありそうです。



音楽制作で稼ぐ
クラウドソーシングで受注する
いわゆるアーティスト活動をしていない作曲家/コンポーザー/プレイヤーがマネタイズに挑戦する場合、有力なのが楽曲の受託制作です。
自らのホームページ(ポートフォリオサイト)を作り、料金を設定し、受注を開始すればすぐに挑戦るることはできるでしょう。
とは言え、いきなり自分のホームページに仕事が舞い込んでくることはありません。
そこで現実的なのが、オンラインで仕事を受注できるクラウドソーシングサービス。
1曲まるまる制作する仕事はもちろん、例えばギターだけ、ドラムだけ生音にしたいなど、さまざま需要があります。
気になる人は実際にサービスに登録して、仕事を検索してみて下さい。
音楽講師で稼ぐ
音楽レッスンの始め方
音楽の先生になり、レッスンで稼ぐ手法です。
大手の音楽教室に所属する方法から、独立して音楽の先生になる方法まで、その道筋は多岐にわたります。
また先程のクラウドソーシングでオンラインレッスンを始めることも可能です。

楽譜販売で稼ぐ
Piascoreで楽譜販売
採譜ができる人に人気の副業です。
Piascoreという楽譜販売プラットフォームでは、誰でも自分が採譜した楽譜を販売することができます。
楽譜が購入される事に収入があります。
なかなかこれだけでまとまった収入になる可能性は低いですが、YouTubeの「弾いてみた動画」などと組み合わせることで収益性アップを狙えます。
アーティスト支援サービスで稼ぐ
クラウドファンディング
コロナ禍がきっかけになり、クラウドファンディングは世に大きく広がりました。
特定のプロジェクトを支援するカタチで資金を集めるクラウドファンディングは音楽ジャンルでも盛んに利用されています。
クラウドファンディングは単なる「マネタイズ」とは言いにくく、イベント的な収入になるでしょう。
例えば毎年クラウドファンディングを実行して生計を立てるということはあり得ません。
十分なファンベースがあり、社会的にもファンにとっても意義のあるプロジェクトのアイディアがあったら、ぜひ挑戦してみて欲しいと思います。

ファンクラブ
近年、ファンクラブ運営はもっとも注目されているマネタイズ手法です。
先進国ではサブスクのユーザー数が頭打ちになり、ファンと強いコミュニティを築くことで今以上の収益を上げることを目指しています。
またSNSやYouTubeなどプラットフォーム内の競争とアルゴリズムがし烈になるにつれて、より安定した音楽活動のためには、それらに干渉されないファンコミュニティが求められました。
つまりところ、ファンクラブ運営は音楽活動における最終目標だと言えます。
最終目標ゆえに、いきなり有料ファンクラブを立ち上げるのはハードルが高いとも言えます。
現実的にはメルマガやLINE公式アカウントなど、無料で繋がれるファンコミュニティを十分に運営した後で、有料ファンクラブにステップアップする道筋になるでしょう。
どれで稼ぐ?ミュージシャンタイプ別、おすすめマネタイズプラン
ロックバンド/シンガーソングライターにおすすめのマネタイズ
いわゆる音楽アーティストが採用できるマネタイズは
- ライブ
- 音楽配信
- グッズ
- 権利販売
- CD
- アーティスト支援
といったあたり。
この内、まずおすすめしたいのは、
- ライブ
- 音楽配信
- グッズ
- 権利収入
の4つです。
ライブは通常のライブハウスやコンサートホールでのライブ。
音楽配信はSpotifyなど大手音楽サブスク。
そしてグッズ販売と権利販売です。
ライブとグッズはもっとも収益性が高く、音楽活動の中心です。
むしろライブやりたいから音楽活動をしているわけで、ここを外すわけにはいきません。
そして音楽サブスクと権利収入は、自分が音楽活動を続ける限り、断続的な収入が期待できます。
ライブとグッズが突発的な収入であるフロー収入、サブスクと権利収入がコツコツと続くストック収入だと言えます。
フローとストックの2つの性質をマネタイズに取り入れるのが、安定した音楽活動に欠かせません。
その他のCD販売やクラウドファンディング、ファンクラブによりマネタイズは、十分なファンコミュニティが必要です。
マネタイズとしてはセカンドステップであり、ファーストステップはライブやサブスクであると言えます。
※具体的に利用できる主なサービス
サービス名 | 可能なマネタイズ | メモ |
---|---|---|
Tunecore Japan | サブスク配信 / JASRAC / YouTubeコンテンツID 他 | 配信代行サービス |
Up-T | グッズ販売 | グッズ制作業者 |
BASE | グッズ販売 | オンラインストア構築。Up-Tと連携可能 |
作曲家/コンポーザーにおすすめのマネタイズ
作曲家/コンポーザーが採用できるマネタイズは、
- 権利販売
- 楽曲制作
- 楽譜販売
- 音楽講師
といったあたり。
これらは具体的なスキルに応じて、挑戦できる方法が違うはずですが、王道なのはオーディオストックによる権利販売と、クラウドソーシングによる楽曲制作です。
これらは副業としても挑戦しやすく、間口の広いマネタイズ手法と言えます。
※具体的に利用できる主なサービス
とは言え、最も収益性が高いのは、サービスを利用しない直接受注であることは間違いありません。
アーティストの最終目標がファンクラブ運営なら、作曲家の最終目標は直接受注です。
なのでぜひ、オーディオストックやクラウドソーシングで得た実績をアピールする公式サイト(ポートフォリオサイト)をつくることをおすすめします。
サイトを作りはそう難しくありません。
こちら↓はアーティスト向けにまとめていますが、基本的な作業は作曲家のサイトをつくる場合も同じです。
関連|音楽で稼ぐ前に、宣伝も
マネタイズの前にしっかりした宣伝戦略も必要です。
アマチュアからプロまで実践できる音楽の宣伝方法もまとめています。
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