ライブフライヤーとは?バンド活動に欠かせないチラシの基本と応用マーケティング

「ライブのフライヤーってなに?」「自分のバンドでも作ったほうがいいの?」
そんなあなたに向けて、この記事ではライブフライヤーの基本から、実際の作り方、費用感、紙とネットの相乗効果まで、バンド初心者にもわかりやすく解説していきます。
わたし自身、バンド活動のなかで何度もフライヤーを作ってきました。
その経験から言えるのは――フライヤーは、あなたの音楽の“顔”になるということ。
フライヤーとは?ライブでの役割と意味
ライブフライヤーとは、ライブイベントを告知するためのチラシです。
- 「flyer」は英語で「ばら撒くもの」という意味
- ポスターとの違いは“配れること”
- 紙だけでなく、画像でSNSに投稿する「デジタルフライヤー」も主流
ライブハウスやカフェで配ったり、XやInstagramに画像で投稿したりと、ライブの存在を知ってもらう入口として重要な役割を果たします。
バンドフライヤーのメリット
音楽好きな人に“直接”届く
フライヤーをライブハウスの折込(イベント当日の配布物)に入れると、すでに「音楽に興味がある人たち」「物理的にライブに足を運べる人たち」にダイレクトに届けられます。
ある意味、ネットで無作為に宣伝するよりも、効率が良いと言えます。
手渡しで関係が深まる
ライブハウスのスタッフや観客にフライヤーを手渡すことで、
「このバンド、ちゃんと準備してるな」という信頼感が生まれやすくなります。
デジタルとアナログの架け橋に
SNS投稿やYouTubeのQRコードを入れると、紙からネットへ、そして音楽へと自然に興味を引き継げます。
バンドマンにとってのフライヤーは、いわばビジネスマンにとっての名刺です。
名刺が廃れていないのと同様に、フライヤーも未だ重要な役割を果たします。
バンドフライヤーの作り方(予算5,000円)
おすすめ無料のデザインツール
ネット上にはデザインツールがたくさんありますが、特にCanvaがおすすめです。
Canvaはフライヤーなら無料プランで十分に作成可能で、デザインテンプレートも豊富。

他にもCDジャケット、SNSヘッダー、YouTubeサムネイルなど、バンド活動に必要なデザインを一通り作れるので、ぜひチェックしおいて下さい。
デザインのコツ「1メッセージ」の強調
フライヤーは主に「ライブ告知」のために使います。
しかし実際には、
フライヤーを見る → 興味を持つ → ライブに行く
という導線をたどる人はいないでしょう。
実際は、
フライヤーを見る → 興味を持つ →動画やコンテンツを見る → 興味が深まる → ライブに行く
という流れです。
ですからフライヤーでいちばん大事なのは、まずYouTube動画(ミュージックビデオ)を見てもらうこと。
なので、フライヤーのデザインはライブ情報より
- 強めのキャッチコピー
- バンドの写真
- 動画に誘導するQRコード
を強調することが大事です。
例↓

つまり1枚に詰め込みすぎず、「何をしてほしいか」を明確にするのがポイント。
予算感と印刷枚数
フライヤーの定番サイズと印刷部数は
- B5サイズ
- 1,000部
- 片面フルカラー
- 光沢紙
といった具合。
大手のラクスルだと、これで4,503円です。
A4だとちょっと大きすぎて、受け取る人も億劫。
逆にB5より小さいとインパクトがありません。
部数に関しては折込してもらうライブハウスのキャパシティに応じて選びます。
モノクロにしたり、光沢紙ではなくマット紙にすることで、もう少し予算を抑えることも可能です。
フライヤーの配り方
ライブハウスの折込
一番おすすめの配布方法です。
いつも出演しているライブハウスなら大抵の場合、折込(おりこみ)してくれるはず。
基本的にはそのフライヤーに掲載されているライブ情報のライブハウスにお願いするのがベターです。
ライブハウスの入口で直接配る
友人や先輩のライブ終演後、入口にたってメンバーが直接配るという方法もあります。
かなり労力が必要ですが、実際に手と足を動かすことで得られるものも大きい。
バンドスタップやバンド仲間とも絆が深まり、その熱量は確実に自分のライブ当日にも影響します。
なんだかんだ、盛り上がるライブをするバンドマンって、ライブハウスによく顔を出す人です。
ネット上のライブ告知でも
完成したフライヤー画像は、もちろんSNSやLINE、メルマガにも使いましょう。
ネット上の宣伝も画像があるとないとでは、反応率がかなり違います。
ライブ告知の方法と画像のメリットについてはこちらも↓
ステップアップ:フライヤーとネットで相乗効果をつくる
ただ配るのはもったいない
ここまで基本的なフライヤーの作り方・配り方をご紹介してきました。
ここからは応用編として、さらに効果的なフライヤーの活用法をご紹介。
例えばこんな事例があります。
1枚のチラシで30万人にリーチした実例
まずエスカレータの上と下に1人ずつ配置します。
チラシには「エレベーターを降りたところでスタッフに渡してください」と書いてあります。
受け取ったスタッフはまた逆方向へ乗る人に渡す、という要領。
たった1枚でチラシ配りを実現するエコなアイディアです。
そしてこのアイディアはネット上で話題になり、この動画は現在まで35万回以上再生されています。
結果的に1枚のチラシが30万人以上へとリーチしたわけです。
このように紙媒体であるチラシもちょっとした工夫を加えることで、ネット上で話題になったり、ファンとコミュニケーションを深めるツールになる。
例えば以下のようなアイディアで話題になるフライヤーを作ってみてはどうでしょうか!?
フライヤー × ネットマーケティングのアイディア集
【紙飛行機フライヤー】
折る × 飛ばす × 見るの三段活用
- 折り目付きの紙フライヤー → 紙飛行機にできる
- QRコードで「折り方解説+MV+ライブ情報」動画へ
- 飛ばす楽しさが“共有”を生み、SNS拡散にも強い
【隠しメッセージQR】
“見た人だけがアクセスできる”秘密リンク
- フライヤーのどこかに小さなQRコード
- 読み取ると、未公開音源/限定ライブ映像/割引クーポンなどへ
- 「参加型フライヤー」にするとコレクションされやすい!
【ギターコード表付きフライヤー】
- 紙の裏面に「この曲のコード進行」や「ワンフレーズだけTAB譜」掲載
- 「自分で演奏して投稿してみて!」→YouTubeやXへ拡散誘導
- 弾き語り勢や楽器好きの心をくすぐる
他にも、いろんな角度でフライヤーを活かせると思います。
フライヤーもネットありきで、さらに拡散できるツールとして活かす。
ぜひ、チャレンジしてみて下さい。
よくあるQ&A
印刷に時間がかかるため、ライブ日程が決まり次第すぐにデザインに取り掛かりましょう。配布はライブの1ヶ月〜2ヶ月前からがおすすめです。
フライヤーがないとライブハウスやスタジオなどリアルな場での機会損失になります。またフライヤーによってSNSで話題作りをすることもできます。
ライブハウスのお客さんに属性を絞れるため、一定の効果は見込めます。またプロモーションはできる限り、色んなメディアで同時多発的に行うのが効果的です。そのため折込フライヤーも有力な選択肢になります。
まとめ:フライヤーは“あなたの音楽の顔”であり、集客の武器になる
- フライヤーは、音楽を届けるための第一歩。
- 紙フライヤーはライブ会場で“刺さる”。
- ネット連携で効果は倍増。QRコードやSNSで行動につなげよう。
- 少額予算でも工夫次第で効果的な宣伝ができる
あなたの音楽を、もっとたくさんの人に届けるために――
ぜひフライヤーを活用して下さい。