バンドマンが大学に行くメリット・デメリット!進学で失敗?それともステップアップ?経験者が本音で語る

バンドマンが大学に行くメリット・デメリット!進学で失敗?それともステップアップ?経験者が本音で語る

 「音楽やりたいなら大学なんて行かなくていい?」

この問い、わたし自身、高校生のころに本気で悩みました。
結論から言えば、大学には行ったけど、コスパは最悪だった
バンド活動を中心に考えているなら、「大学=当たり前」とは思わない方がいいかもしれません。

わたしは、

  • 地方から上京
  • 日本大学文理学部 社会学科 卒業
  • 卒業後はフリーターしながらバンドマン(10年以上)

という道を歩みました。

この記事では、そんな実体験をふまえて、

バンドマンが大学進学で得られるメリット・デメリット

など、リアルな視点からお話します。

バンドマンを目指して大学に進学するメリット

軽音楽サークルに所属できる 

軽音サークルなら、

  • 同級生とすぐバンドが組める
  • 先輩から演奏を教えてもらえる
  • サークルライブで自動的にステージに立てる
  • 練習スタジオがほぼタダ(サークル費アリ)

などのメリットがあります。

ただ実はわたしは軽音サークルには入っておらず、学外の仲間とバンド活動していました。
今思えば、所属だけでもしておいて個人練習にスタジオ使えばよかったなと思います(笑)

音楽に役立つ講義が受けられる

印象的だったのは「映画論」です。
いくつかの名作映画を現役映画プロデューサーが解説してくれる内容でした。

作り手がどんな思いでその作品を作ったのか?
制作環境の裏話、などなど。

音楽と映画とジャンルは違えど、学びが多かったです。
大学では、じぶんが好奇心さえ持てば、しっかり学べる環境があります。

それは講義だけでなく、朝から晩まで解放されている図書館があったり、映像作品が見放題だったり、肩が凝ったらスポーツジムで体を動かしたり(笑)
非常に恵まれた環境なのは間違いありません。

バンド・音楽が盛んな街と近かった

日本大学文理学部は世田谷区にキャンパスがあったので、下北沢が近かったです。
今もですが、当時はさらにバンドマンの聖地としての印象が強かった。

実際、わたしのバンドもシモキタでたくさんライブをしました。
自宅から大学までの間に下北沢駅があったので、定期区間内だったのも大きかったです。

就職のつぶしが効く

高卒よりも大卒のほうが就職先の選択肢が多いのは間違いありません。
その仕事の良し悪しではなく、数が多いという意味でやはり大卒のほうがつぶしが効くと言えると思います。

また上京 → 卒業 → 東京で就職という流れが多いと思うのですが、東京はやっぱり求人が日本一多いです。
その意味でも上京して卒業すれば、なんとか食いっぱぐれないのではないかと思います。

フェスに行ける

大学4年間、毎年夏になると北海道のライジングサンロックフェスに行きました。
わざわざ北海道まで行けるのも、自由度の高い大学生ならではです。
社会人になると、フェスのために3連休・4連休をとるのが難しいのはやっぱり事実。

フェスがおすすすめなのは、色んなアーティストの楽曲、色んなプレイヤーの演奏を一気に体験できること。
例えばロックバンドが好きだと、なかなかジャズをを生で聞く機会ってないかもしれません。

しかしフェスだと、小さめのステージにジャズバンドが出演していたりする。
しかも超一流のジャズプレイヤーなんですね。

いきなり一流のプレーを体験できるのは実に贅沢で、間違いなくバンドマンとしても還元される体験です。

もちろん、東京でもいろんなライブがたくさん開催されています。
大学生の自由度を活かして色んなライブを体験できるのは、間違いなくメリットだと思います。

なにはともあれ上京できる

今、高校生のみなさんは、正直、
「バンドやりたいから上京します!」
って力強く言える人って少ないのではないでしょうか。

親の立場からすれば、不安なのは当たり前。
将来に保険のある進路を選んでほしいと思います。

そこで、落とし所として大学進学を選択することがほとんどだと思います。
親としても、「大学に行って卒業さえしてくれれば、4年間は目を瞑る」という気持ちでしょう。

何を隠そう、うちの親も「専門学校はダメだけど、大学ならOK」という考えの人でした。
自分的にも「進学したらこっちのもんだ!」という気持ちでした(笑)

バンドマンを目指して大学に進学するデメリット

奨学金の負担

何より大きなデメリットだったなと思います。
わたしは毎月6万円の奨学金を受け取っていました。

なので、卒業後に300万円の借金をもってスタート。
毎月17,000円ほど返済していきます。

これは精神的にも物理的にもキツかったですね。

音楽・バイト・講義の両立

音楽活動をして、バイト行って、大学行って…。
それは忙しい毎日です。

しかしなにせ若いんだから、多少忙しいぐらいは大丈夫。
その意味では大きなデメリットではないと思います。

しかし一方で、もっとバンドマンとして必要な「楽器練習」「音楽制作」にリソースを集中しても良かったなと思います。

大学生活はいろんな遊びに溢れ、選択肢が多い時代です。
だからこそやるべきことを自分で見定めて、それに集中する志は必要かもしれません。

高学歴バンドマン14選

ざっとリストにしても、

  • 山森大輔(ROCK'A'TRENCH):東京大学
  • 小山田壮平(andymori):早稲田大学
  • 野田洋次郎(RADWINPS):慶応義塾大学(中退)
  • Taka(ONEOKROCK):慶応義塾大学(中退)
  • 斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN ):早稲田大学
  • 角舘健悟(Yogee New Waves ):早稲田大学
  • 大木伸夫(ASIDMAN):明治薬科大学
  • 稲葉 浩志(B'z):横浜国立大学
  • 川上洋平( [Alexandros]):青山学院大学
  • 宮本浩次(エレファントカシマシ):東京国際大学
  • 水野良樹(いきものががり):一橋大学
  • 岸田茂(くるり):立命館大学
  • ホリエアツシ(ストレイテナー):中央大学
  • 藤原 聡(official髭男dism):島根大学

などなど列挙にいとまがありません。

もちろん、高卒で成功したバンドマンもたくさんいます。
むしろ数えたら高卒のほうが多いのではないでしょうか?
なんならわたしの敬愛する浅井健一さんは中卒ですし。

ちなみに「この大学の軽音サークルが名門!」といった話は、わたしの時代は聞いたことがありません
多分、今もないと思います。

っというのも、若くして有名になったバンドマン・ミュージシャンって在学中にメジャーデビューして、サークルからすぐ脱退することも多いんです。
在籍期間が短くなるので、サークル内で伝説が生まれにくい。
結果、名門音楽サークルという評判も生まれにくいのだと思います。

結論:バンドマンにとって大学進学は有利でも不利でもない

こと「バンドマン」としては、大卒は有利でも不利でもないありません。
ただ周りの人と相談したり、現実的に大学進学という進路を選ぶことになるのだと思います。

わたしの場合の大学進学はかなりコスパが悪い結果だったと言わざるを得ない感じです。
ウン百万円の借金してまでそのリターンを得れたとは到底思えません。

そこで、「大学進学するならこうしよう」条件をまとめておきます。

バンドマンが大学に進学するなら、選びたい条件

奨学金を借りなくて良い状況である

やっぱり奨学金の有無は大きな判断材料になると思います。

本当にバンドマンとして生きたいなら、奨学金を貰ってまで大学にいかず、しばらくは「バンド × 仕事」のスタイルで生活したほうが、かえって音楽に集中できると思います。

「大卒という肩書」「新卒チケット」はバンドマンとしては関係ないので、借金してまで手に入れる必要はないでしょう。

大学設備や学歴を積極的に使おう

逆に言えば、奨学金をもらって大学に行くなら「大学の設備(軽音サークル)」を存分に活かすべき
両親がどうしても大学進学して欲しいという場合もあると思います。

ぜひ、「ガメつく元をとる精神」で、キャンパスライフを満喫してほしいと思います。

また卒業後はその「学歴 = 新卒チケット」を活かして、ぜひいちど就職してみてほしいと思います。
特に今は人手不足で、売り手市場(学生優位)なので、就職はしやすいはず。

そして就職したからといって、辞めてはいけないわけではありません。
まずは正社員でしっかりまとまった給料を貰って、水面下で音楽活動のチャンスを狙っていく。
それは多くの人にとって現実的な戦略かもしれません。

キャンパスが東京都心である

東京の有名大学でも「1・2年時は湘南キャンパス」みたいな場合がけっこうあるんですね。
湘南も素敵な土地ですが、虎視眈々とバンド目的で進学するなら、できれば都心キャンパスの大学を選びたい。

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「進学してみたら違った!」では笑えないので、ぜひ公式資料を取り寄せて下さい。

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