ドラマーのライブ前ウォーミングアップ|緊張を抑えて安定して叩く準備法

「緊張しすぎて、ライブが上手くいかない!」
そんな経験、ドラマーなら一度はあると思います。
1曲目で手が固くなる。
気づいたらテンポが前に行っている。
頭では分かっているのに、体が言うことをきかない。
それ、もしかしたら、ウォーミングアップが足りないのかもしれません。
わたしはドラム歴15年以上、2つのインディーズバンドで活動し、これまで150回以上のライブを経験してきました。
この記事では、その経験から実際にわたしが行ってきた
ドラマーのライブ前ウォーミングアップ・ルーティーン
を紹介します。
派手なことはやりませんが、いつも通り叩けるようにサポートしてくれるウォーミングアップです。
ライブ前のウォーミングアップ・ルーティーンを紹介
本番4時間前|疲れない食事でエネルギー補給
リハーサルが終わると、本番まではだいたい4〜5時間あります。
このタイミングで、軽めの食事を取るようにしています。
ポイントは満腹にしないことです。
食べすぎると消化にエネルギーを取られてしまい、ライブ前なのに体が重く感じる原因になります。
内容はそこまで神経質になる必要はありませんが、ご飯やパスタなどのすぐにエネルギーに変わる炭水化物中心で、脂っこすぎないものを意識すると体が動きやすい印象です。
また野菜(食物繊維)も摂りたいところですが、あまり食物繊維が多すぎるとライブの緊張と相まってお腹が緩くなる人も。
おおむね、奇抜なものは食べずに、普段ごはん派の人は白米を、パン派の人は小麦類など、いつもどおりを心がけたいところです。
本番1時間前|ストレッチでケガ防止・心拍数を落ち着ける
ライブ1時間前になったら、ストレッチを始めます。
ここでいきなり体を大きく動かすのではなく、まずは静的ストレッチから行います。
静的ストレッチとは、呼吸を止めず、ゆっくりと伸ばしていくタイプのストレッチです。
この静的ストレッチには、心拍数を落ち着ける、緊張をやわらげる、ケガを防ぐといった効果があります。
ライブで走りやすい人は、心拍数が高いまま演奏に入ってしまっているケースが少なくありません。
一度しっかり落ち着かせることで、テンポが前に行くのを防ぎやすくなります。
一般に「心拍数が高い」と言われるのは1分間で100回以上の鼓動がある状態。
つまり心臓がBPM100で鳴っている状態ですよね。
仮にライブの1曲目がBPM80の場合、自分のBPM(つまり心拍数)が100だと、正確にテンポを出すのが困難になるのは想像に難しくありません。
静的ストレッチで体と気持ちを落ち着かせたら、次に動的ストレッチを軽く行います。
体育の授業でやったような、反動をつけて体を動かすタイプのストレッチです。
こちらは筋肉を温め、「これから動くぞ」という状態に目覚めさせる役割があります。
ただし、やりすぎると心拍数が上がりすぎて逆効果になるため、あくまでそこそこで止めるのがポイントです。
本番30分前|基礎練習で集中力を高める
ストレッチが終わったら、ラバーパッドで基礎練習をします。
ここで大切なのは、難しいことをやらないことです。
ライブ前は上達の時間ではなく、集中力と感覚を整える時間です。
シンプルで得意な基礎練習を選び、一定のテンポで淡々と叩きます。
そして必ずやるのが、セットリスト1曲目のBPMで叩くことです。
事前にこのテンポを体に入れておくことで、本番で無意識に走ってしまうのを防ぎやすくなります。
ライブ前のウォーミングアップの考え方
静的ストレッチ・動的ストレッチのバランスが大事
ライブ前のウォーミングアップで大切なのは、どれか一つをやればいいという考え方ではなく、静的ストレッチと動的ストレッチのバランスです。
| 種類 | 主なメリット | 主なデメリット | 向いているタイミング |
|---|---|---|---|
| 静的ストレッチ | 心拍数を落ち着ける 緊張をやわらげる ケガを防止できる | やりすぎると体が落ち着きすぎる 力が入りにくくなる | ライブ1時間前 緊張を抑えたいとき |
| 動的ストレッチ | 筋肉を温める 体をプレー状態に目覚めさせる | やりすぎると心拍数が上がる かえって緊張しやすい | 静的ストレッチ後 演奏直前 |
個人的には、まず静的ストレッチで一度しっかり落ち着き、動的ストレッチは軽めに行うくらいがちょうど良いと感じています。
30分前に行う基礎練習が、結果的に動的ストレッチの役割も果たしてくれる印象です。
ウォーミングアップはルーティーン化するのが効果的
ウォーミングアップは毎回同じ流れで行うことに意味があります。
ライブ前やリハーサル前に、同じ順番・同じ動作を繰り返すことで、心と体が自然と「いつもの状態」に戻っていきます。
今日は緊張しているか、体が重いかといった変化にも気づきやすくなり、本番前の調整もしやすくなります。
できればライブ前だけでなく、普段のリハーサル前も同じウォーミングアップを取り入れてみてください。
FAQ よくある質問
静的ストレッチを取り入れて、まず心拍数を落ち着けてみてください。体が落ち着くと、気持ちも自然と落ち着いてきます。
心拍数が高いまま演奏に入っている可能性があります。静的ストレッチで一度落ち着かせたうえで、セットリスト1曲目のBPMで基礎練習をしておくのがおすすめです。
その場合は筋肉を温めることを優先します。軽いスクワットや階段の昇り降りなど、短時間でも体を動かすだけで違います。
はい、やりすぎは逆効果になることがあります。特に速いBPMで叩き続けたり、全力で演奏すると心拍数が上がりすぎて緊張したり、疲れてしまうこともあります。ウォーミングアップは「上手くなる練習」ではなく、「演奏を整えるための準備」と考えるのがおすすめです。
必要です。初心者の方ほど、緊張や力みが出やすいため、ウォーミングアップは特に効果があります。難しいことをする必要はなく、静的ストレッチで落ち着き、簡単な基礎練習でテンポを確認するだけでも、ライブの安定感は大きく変わります。
また、ひとつひとつの経験が、自分に合ったウォーミングアップ・ルーティーンを作るヒントになります。ぜひ初ライブから、無理のない範囲でウォーミングアップを取り入れてみてください。
本番の1時間前です。対バンライブの場合、ライブの約15分前からステージのセッティングがあります。正味45分間で、衣装の着替え→ストレッチ→基礎練習まですると、ちょうどよい時間だと思います。
まとめ|バランスの良いウォーミングアップで最高のライブをしよう
ライブ前のウォーミングアップは、上手くなるための練習ではありません。
ケガを防ぎ、緊張をコントロールし、いつも通りの演奏をするための準備です。
静的ストレッチで落ち着き、動的ストレッチと基礎練習で体を起こす。
このバランスが取れていると、ライブ演奏の安定につながります。
ここで紹介した内容は一例ですが、「これをやれば大丈夫」と思える自分なりにバランスのとれたルーティーンを作ってみてください。
関連|ドラマーの腰痛予防のストレッチ
多くのドラマーが悩んでいる腰痛を軽減する方法も紹介しています。
ウォーミングアップの静的ストレッチにも応用できる内容なので、ぜひチェックしてみて下さい。
































