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バンド最高のラブソング5選。赤いタンバリンの意味は?

バンド最高のラブソング5選。赤いタンバリンの意味は?

 ラブソングって、いつの時代も強いですよね。

流行りの音が変わっても、ヒット曲のどこかに必ず“恋”が混ざっている。
それくらい、恋愛の感情は歌になりやすいんだと思います。

この記事ではその中でも、バンドミュージック寄り(ロック/バンドサウンド中心)にしぼって、ロックファンなら一度は通っておきたいラブソングを5曲選びました。

重たい愛も、軽いときめきも、言葉にできない切なさも。
ラブソングの幅を、バンド音楽で味わってみてください。

赤いタンバリン / BLANKEY JET CITY

Apple Music

あの娘のことが好きなのは 赤いタンバリンを上手に撃つから

いきなり核心に触れると、よく「赤いタンバリン=心臓の比喩」だと言われています。
そして「あの娘」とは自分の子どものことなのだとか。

この曲のすごさは、「なぜ好きなのか」を具体的に説明しないこと。
理由を並べる代わりに、“ドキドキ”のほうだけを描いてしまう。

それを「赤いタンバリンを上手に撃つから」と表現する。ベンジー、やっぱり天才です。

そしてサビがまた良い。

いくらか未来が好きなる

人は愛し合うために生きてるってうわさ 本当かもしれないぜ

「いくらか」という言葉が効いていて、浮ついた幸福感だけじゃなく、現実と地続きのまま恋に落ちている感じが出るんですよね。

さらに「うわさ」「本当かも」。断言じゃない。
だからこそ、ただの嬉しさじゃなくて、苦しみを抜けた先にある“ちょっとだけ明るい感じ”まで歌えてしまっている。

Layla / Eric Clapton

Apple Music

超有名なギターフレーズが印象的な1曲。
日本の車のCMでも使われ、ご存知の方も多いと思います。

これはよく「不倫の歌」として語られる一曲です。

背景として知られているのが、クラプトンの恋のややこしさ。
なんとクラプトンが不倫した相手はジョージ・ハリスンの妻だった、という話がセットで語られることも多くて、そこから曲を聴くとどうしても胸がざわつきます(笑)

ただ、ゴシップとして消費するよりも、“手に入らない相手を想う痛み”が、演奏の熱量に変換されてしまった曲として聴くと、強烈に刺さります。

ちなみにマンガ『NANA』で登場人物のシンが「Layla」を歌うシーンがあって、「あれってオマージュだったんだ」と後から気づく人も多いはず。

空洞です / ゆらゆら帝国

Apple Music

僕の心をあなたは奪い去った それは空洞

この一節だけで、ほとんど言い切っている気がします(良い意味で)。

面白いのは、タイトルにあります。
歌詞の中では「空洞です」とは言わず、ただ「空洞」と歌っている。

じゃあ、なぜタイトルだけ「です」が付くのか。真意は分かりません。
でも、語尾が付くだけで言葉が少しやわらかくなる。単語から文章に変わって、まるで小声で言われたみたいな距離感が出るんですよね。

“空洞”という冷たい言葉が、タイトルではどこか丁寧になる。
そのギャップが、曲全体のリラックス感と混ざって、余計に沁みます。

やさしくなりたい / 斉藤和義

Apple Music

ドラマ「家政婦のミタ」で広く知られた曲ですね。

愛なき時代に生まれたわけじゃない

斉藤和義さんの歌詞って、恋愛の歌でも「世の中」をちゃんと見ている感じがします。

一見ナイーブなフォークシンガーっぽい佇まいなのに、実は骨太のロック・ヴォーカリスト。
だからこそ、「強くなりたい」「やさしくなりたい」みたいな矛盾が、そのまま男のリアリティとして残る。

かっこよく言い切らないところが、逆にかっこいいラブソングです。

いかれたBaby / Fishmans

Apple Music

窓の外には光る星空 君は見えない魔法を投げた 僕の見えないところで投げた そんな気がしたよ

この一節は、日本語の歌詞としても、個人的に“最高峰のひとつ”だと思っています。

まず「魔法」という言葉が良い。不確かで、現実にはないもの。
それを「見えないところで投げた」と言う。

ただでさえ見えにくい「魔法」を、さらに「見えない」と重ねて、
最後は「そんな気がした」で締める。断言じゃない。確信もない。

でも恋愛って、まさにそういうものじゃないでしょうか。
相手の気持ちは見えないし、こちらが受け取った“気がした”だけで、心が揺れたり救われたりする。

「誰かが自分を好きでいてくれる」それを信じるのは、案外むずかしい。
恋愛の“期待と不安”を、この一節で言い切ってしまった。だから名詩だと思います。

まとめ|ラブソングは「恋の温度」が違うから面白い

ラブソングとひと口に言っても、熱い告白だけじゃありません。

手に入らない恋、奪われた心、情けなさ、少しだけ明るくなる未来、確信のない“気がした”。
同じ“恋”でも温度が違うから、聴き比べると面白いんですよね。

もし「何か流しながら読んでたけど、ちゃんと聴き直したくなった」曲が1つでもあったらうれしいです。

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