ライブハウスの「ノルマ」って何?初心者向けにわかりやすく解説

ライブハウスの「ノルマ」って何?初心者向けにわかりやすく解説

バンド活動を始めて間もないころ、初ライブのブッキングが決まった!と喜んだのも束の間、「ノルマが〇〇円ね」と言われて、思わずフリーズした記憶はありませんか?

この記事では、ライブハウスの"ノルマ"制度について、音楽活動初心者にもわかりやすく解説します。わたし自身の実体験も交えながら、メリット・デメリットやノルマなしの選択肢までお話しします。

ライブハウスのノルマとは?

"ノルマ"とは、ライブに出演するバンドやアーティストが、あらかじめ一定数のチケットを買い取る制度のこと。観客が何人来ようと、決まった金額を支払う必要があります。

たとえば、チケット1,500円×15枚=22,500円がノルマの場合、自分で15人呼べば実質無料。それ未満なら、その差額をバンドが負担します。

チケットバックとの違いも解説

"チケットバック"は、ノルマ以上に観客を呼んだとき、追加分のチケット代の一部が出演者に還元される仕組み。たとえば、16人目以降から1枚あたり500円のバックがあるといったケースです。

ノルマの金額相場と仕組み

一般的なノルマ金額(都内/地方の違い)

チケットルマはチケット代〇〇円×〇〇枚という形式がほとんど。

ロックバンドが出演するライブハウスだと2,000円×15枚(=30,000円)程度が相場です。東京のライブハウスでは、平均して15,000円〜40,000円ぐらい。

地方都市では、10,000円以下のことも珍しくありませんが、動員数に対するプレッシャーは同様です。

チケット代で回収できる?赤字になるの?

バンドメンバー4人で15人程度なら、決して厳しいハードルではないでしょう。

しかし重要なのはライブ活動の頻度。ノルマ15人のライブを月4回もやれば、合計で60人の集客が必要。

こうなると、なかなか個人レベルで人を集めるのは難しくなります。よって、少なくないノルマ代を支払うことになるでしょう。

ノルマ制のライブハウスに出演する際は、数か月間のライブ頻度を考えて計算しておくのが大事です。

ノルマ制ライブハウスのメリット・デメリット

メリット|誰でも出演できる・集客が少なくても出演可能

オーディションがなく、一定のノルマさえ払えば出演できるのは、初心者にとって大きな魅力。

仲間内のイベント感覚でライブができるのも楽しいポイントです。

デメリット|赤字リスク・集客プレッシャー

ライブを重ねるたびに数万円の赤字…という事態も。

動員ノルマに追われることで、音楽活動そのものがつらくなる可能性もあります。

ノルマがないライブハウスもある?

ブッキングライブとオーディション制

ノルマなしのライブハウスは、出演者を厳選していることが多く、事前の音源審査やライブ映像の提出が求められます。
レベルは高いものの、クオリティの高い出演者と共演できるチャンスも。

また主に弾き語りやアコースティックバンドが出演する「ライブバー」もノルマを設けていない場合が多いです。

ノルマなしで出られる有名なライブハウス

下北沢Club Que新宿LOFTなどインディーズシーンで確固たる存在感のあるライブハウスにはノルマが設けられていません。
ただこれらは初心者がいきなり出演するにはハードルが高いです。

まずはノルマのあるライブハウスに出演してみるのをおすすめします。

実際にノルマ制ライブに出た体験談

わたしの初ライブは黒字だった!だけど…

初ライブはノルマ2,000円×15枚だったと思います。その時は見事ノルマクリア!

しかしそれは”最初だから”でした…。最初の1回くらいは、友達も来てくれるんですね。

けれどそこからリピーターになってくれるかは正に実力次第。そこからしばらくはノルマを支払うライブ活動が続きました。

失敗から学んだ、ライブ活動で大事なこと

大切なのは1回1回のライブから多くのことを学ぶこと。ライブパフォーマンスだけでなく、集客や宣伝も自分できることが多い時代です。

バン活!ではインディーズバンドでも自主的にできる宣伝をたくさんご紹介しています。

音楽の宣伝カテゴリー一覧

初心者へのアドバイス|ノルマとどう向き合うべきか

ノルマ=出演料と割り切る考え方もアリ

ノルマをライブ出演料と捉えることもできます。事務所やマネージャーがいない個人アーティストにとっては、活動コストの一部と割り切るのも手です。

親身になってくれるライブハウスを見つけよう

ノルマ制のライブハウスは、実際に集客がなくてもそのライブハウスの経営は成り立ってしまいます。

実は出演者こそがライブハウスにとってのお客様なんですね。つまり、ハコ側はとりあえずはロックバンドに出演して欲しい。

だからバンドマンに厳しいことを言わないライブハウスも多いです。

でもそれでは本当に意味で生産性がなく、建設的ではありませんよね。

たとえノルマ制でも、親身になって集客やパフォーマンスにアドバイスしてくれるライブハウスなら、きっと自分も成長できる。

10代、20代のバンドマンからすると、ライブハウスのスタッフはみんな大人で、きっと萎縮してしまうと思います。

だけどしっかりライブハウスの担当さんの目を見て、信頼できる人間かどうか見てほしいと思います。

まとめ|ノルマ制を理解して、実りあるライブをしよう

ノルマがあるからこそ、誰でも気軽にライブに挑戦できます。

その小さな一歩が大きな飛躍につながったアーティストも多く、ノルマは一概に良い・悪いといえるシロモではありません。

そして繰り返しですが、ライブハウスのお客様はフロアに居るリスナーはもちろん、バンドマンもお客様。

だからバンドマンが自分の力で成長していこうという意識が何よりたいせいつになってきます。

その仕組をよく理解して、1回のライブを大切に活動してほしいと思います。

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