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【初心者向け】レコーディングでクリックは必要?使うべき理由と注意点

【初心者向け】レコーディングでクリックは必要?使うべき理由と注意点

レコーディングでクリックは必要なの?

初めて録音に挑戦するバンドマンなら、一度は悩むポイントだと思います。

スタジオ練習やライブではクリックを使わないことが多いため、いざ本番の録音となると「むしろ邪魔じゃない?」「なしの方が自然なのでは?」と感じる人も少なくありません。

でも実際は、クリックを使うことで演奏は安定し、修正や編集もしやすくなるんです。
そして何より、クリックに向き合うことは演奏力そのものを高める近道でもあります。

この記事では、初心者バンドマンに向けて「クリックを使うべき理由」と「練習のコツ」をわかりやすく解説します。

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クリックとは?レコーディングでの基本知識

レコーディングで使われるクリックの参考画像

レコーディングでよく出てくる「クリック」とは、いわゆる電子メトロノームのことです。

一定のテンポを刻んでくれるので、演奏のリズムを安定させるために使われます。

クリックありレコーディングのメリット

別日レコーディングでも演奏がそろいやすい

社会人バンドや学生バンドではメンバー全員が同じ日に集まれず、楽器ごとに別日で録音することも多いです。

  • ドラムとベース ⇒ 初日、2日目
  • ギターとボーカル ⇒ 翌週の3日目、4日目
レコーディングスケジュールの例
1日ごとレコーディングする

このような日程だと、その日の体調やテンションの違いでテンポがバラつきがち。
クリックがあれば共通の基準があるため、別日に録っても演奏が合いやすくなります。

パンチイン(部分修正)がしやすい

この1小節だけミスした!」という時に使うのがパンチイン。
クリックに沿って演奏していれば継ぎ目が自然になりやすく、スムーズに修正できます。
結果として録音時間の短縮やコスト削減にもつながります。

編集やミックスの自由度が広がる

クリックを使えば各パートを正確に重ねられるので、音のかぶりが少なくなり、EQやコンプなどの調整もやりやすくなります。
初心者でもクオリティの高い音源を作りやすくなるのが大きなメリットです。

費用が安くなることも

もしクリックなしの一発録りかつ、レコーディング時の音被りをなくそうとすると、ブース(部屋)の多いレコーディングスタジオを手配する必要があります。
そうなると、当然スタジオ代が高額に。

クリックを使って順番にレコーディングする前提なら、ブースはひとつだけで済みます
結果的にスタジオ代が安くなるはずです。

また一発録りで音被りがある状態(つまり1つのブース内)でレコーディングすると、誰かがミスした場合、全員で曲の冒頭からやり直し。
やり直しが続くと、気力・体力・お金の面で難易度が上がります。

クリックあり・なしレコーディングの比較表

項目クリックありクリックなし
演奏安定してそろいやすい(別日でも安心)人によってテンポが揺れて合わせにくい
修正部分録り(パンチイン)がしやすい修正が難しくやり直しが増える
費用必要最低限のブースでOK音カブリ防止のため設備費がかかる場合あり
ミックス音がかぶらず編集しやすい音カブリが増えて調整の自由度が下がる

初心者ほど「クリックなし一発録り」を思考しがちですが、実は一発録りは中級者向けのレコーディング方法

クリックに対して苦手意識があるプレイヤーも多いかもしれません。
そこで練習方法も簡単にご紹介します。

初心者におすすめのクリック練習法

ドラマーはチェンジアップ

極端な話、ドラマーさえ”クリック慣れ”していれば、クリックありレコーディングは上手くいきます。

っというのも、レコーディングはドラムを生音で録音し、同時にベースをライン録音するのがベター。
つまりベーシストとギタリストはクリック音を直接聴くのではなく、必ずドラム演奏を聴きながらレコーディングすることになります。

おそらくいつものスタジオやライブ演奏とそう感覚が変わらないはずです。

ドラマーがクリック慣れするには、まず基礎中の基礎である「チェンジアップ」の練習が必須。
関連記事にてコツをまとめました。

またグルーヴについても紹介しています。
リズムのストラクチャーの概念を理解しておくと、クリックに対する理解が深まるのでおすすめです。

ギタリスト、ベーシストはドラム音源の利用も

ギタリストやベーシストはクリック音に合わせて演奏するが苦手なプレイヤーも多いです。
単純にクリック音だけに合わせて演奏するシチュエーションが少ないからでしょう。

なので、個人練習する際はドラム音源に合わせてみるのも1つのアイディア。
YouTubeを検索すると、このような動画がたくさんみつかります。

簡易的ではありますが、ドラム音源から慣れてみて下さい。

※YouTube 検索結果↓ 色んなBPMが見つかります

ドラム ループ 8ビート

ドラム ループ 16ビート

初心者向けFAQ|レコーディング用語の基礎知識

Q
レコーディングのクリックとは?
A

電子メトロノームのこと。一定のテンポを刻んでくれるので、演奏を安定させるために使われます。

Q
パンチインとは?
A

演奏の一部分だけを録り直す作業のこと。クリックを使っていれば自然につながりやすくなります。

Q
バラ録り(パート録り)とは?
A

楽器ごとに別々で録音する方法。クリックがあれば別日でもテンポをそろえることができます。

Q
一発録りとは?
A

バンド全員が同時に演奏して録音する方法。ライブ感は出やすいですが、音がかぶってミックスの自由度が下がり、初心者には難易度が高いです。

まとめ|クリックを使って有意義なレコーディングをしよう

クリックは演奏の安定・修正のしやすさ・編集の自由度・費用面まで支えてくれる強い味方です。
初心者はぜひ「クリックありレコーディング」を目標に、今日から練習を始めてみましょう。

クリックは常に一定のリズムを投げてくれる、いわばトスバッティングのようなもの。
トスで打てないバッターが、ピッチャーの生きたボールを打てないのと同じで、クリックに合わせられない演奏者は仲間の演奏にも合わせられません。

普段のスタジオ練習では「なんとなく合っている」ように感じても、レコーディング音源ではズレがはっきりと現れます。
だからこそクリックを使った録音は、自分たちの課題を浮き彫りにし、演奏力を一段引き上げてくれる大切な経験になるはずです。

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