バンド活動とソロ活動、どっちがいい?実体験で語るメリット・デメリット

「ソロでライブやってみたいけど、バンドと両立できるのかな?」
「そもそもソロって何をやるの?孤独そうで不安…」
そんなふうに迷っているバンドマン、けっこう多いのではないでしょうか。
わたし自身はドラマーとして長年バンド活動を続けてきました。
バンドメンバーのGtVoがバンドとソロを並行してしていたり、バンド仲間でも両立している友人がたくさんいました。
そこでこの記事では、そんなバンド仲間たちのリアルな体験談をもとに、バンド活動とソロ活動のメリット・デメリットをまとめてみました。
基本的にVo.(GtVo.)が弾き語りのシンガーソングライタースタイルでソロ活動することを想定します。
「バンド」と「ソロ」それぞれのスタイルとは?
まずざっくりと定義を整理しておきましょう。
バンドスタイルの魅力
複数人で音を合わせるバンドは、「青春」「熱量」「一体感」といった空気をまとっています。
テレビアニメ『けいおん!』や『ぼっち・ざ・ろっく!』のように、仲間と音楽をやること自体がコンテンツになるのも、バンドならでは。
観る側からしても「バンドっていいな」と思わせてくれる魔力があります。
ソロ活動は“弾き語り型”が主流?実際のスタイルを紹介
一方、ソロ活動といえばギター1本での弾き語りが王道。
ただし、最近はDTMを使った一人編成も増えてきています。
もちろん、DTMで作曲して音源を発表し、その上で弾き語りライブをするのもアリです。
バンド活動のメリット・デメリット|仲間とだからできる音楽
メリット① 音楽の相乗効果(アイディアが倍増する)
誰かと一緒に曲を作ると、自分にはない発想がどんどん飛び出してきます。
「あ、それ乗せるのか!」「このフレーズ最高じゃん!」
そんな瞬間が、バンドをやっていて一番楽しい瞬間ではないでしょうか。
メリット② 人気もチームで伸びる
SNSやライブの動員なども、複数人で発信・拡散できるのは強い。
誰かがバズればバンド全体に波及する“相乗効果”もあります。
メリット③ 「バンド感」という空気感の魅力
複数人でステージに立つと、迫力も安心感もぜんぜん違います。
観客も、「この空間にしかない音」を感じてくれます。
デメリット① 金銭的リスクが高い(スタジオ・ノルマ)
ソロでも多少のお金がかかりますが、バンドの場合、ライブハウスのノルマやスタジオ費用など、「出ていくお金」が大きくなります。
メンバーが4人だからといって、収益性が単純に4倍というわけでもありません。
つまり失敗したときのリスクは、ソロの活動より大きくなる。
例えばバンドで月に2回のライブをやるよりも、バンド1回・ソロ1回でライブをやる方が、うまくお金が回るかもしれません。
デメリット② 時間がかかる(全員の予定調整)
練習日や打ち合わせも、全員のスケジュールを合わせるのが大変。
社会人バンドになると、月イチ集まれればラッキー…なんてことも。
ソロ活動のメリット・デメリット|自由で等身大の音楽活動
メリット① 練習もライブもお金がかからない(ライブバー活用)
弾き語りなら、自宅・公園・カラオケなど練習場所が自由。
さらに、ライブバーならノルマなしで出演できることもあります。
あとは路上ライブという選択肢もあるでしょう。
メリット② スケジュールが自由(平日でも活動OK)
ひとりなので予定は自分次第。
「今日、歌いたいな」と思ったら、当日に飛び入りライブなんてこともできます。
メリット③ アレンジも演奏も自由自在
テンポもキーも、自分の声とギターに合わせて自由自在。
バンドでは「音合わせ」が必要だった部分も、ソロなら自分がルールです。
なんならライブをしながら、セットリストをどんどん変えていくのも弾き語りライブではよくあります。
メリット④ バンドに還元できる
当然、ソロ活動をすることでバンドの宣伝にもなります。
それでなくてもVo.はバンドの顔。
その顔がどんどん世間に露出することで、バンドに人気が還元されるのは想像に難しくありません。
メリット⑤ 解散したときの保険になる
バンドが解散になった時、おそらくバンドのSNSアカウントも削除するでしょう。
そうなると、これまでのファンに情報を届ける手段がなくなってしまいます。
ソロ名義のSNSアカウントがあって活動していれば、解散したあともファンとの関係が継続します。
その後のソロ活動や、新しいバンド活動を後押ししてくれるのは間違いありません。
デメリット① 相談できる相手がいない(孤独になりがち)
ライブのセットリストも、MCの内容も、全部自分で決める。
責任は自由と引き換えです。
とくに悩んでいるとき、「一緒に考えてくれる人がいない」と感じることも。
デメリット② モチベーションの維持が難しいときも
誰かと約束していないぶん、活動を続けるには自己管理能力が求められます。
さらに打ち上げや打ち合わせ、それらの大概的なコミュニケーションも、全て自分一人でやることになります。
業務が増える分、音楽と直接関係ない部分で燃え尽き症候群に陥ることもあり得ます。
両立できる?バンドマンのためのソロ活動の始め方
SNSアカウントをバンドと分けよう
基本的には「バンド名義」と「ソロ名義」を分けるのがベターです。
同じアカウントから発信されると、ファンとしても検索しにくい。
またソロでアカウントをつくったほうが、ビジュアルイメージや発信内容をより個性的な世界観にできます。
まずはnoteやYouTubeがおすすめ
おそらく自分名義のXやInstagramのアカウントは既にあるのではないでしょうか?
新しく始めるなら、noteやソロ名義のYouTubeアカウントがおすすめです。
これらはどちらも音源を配信するのにお金がかかりません。
Spotifyなどサブスクにも気軽に配信できる時代ですが、ほとんどの場合、維持費が必要です。
ソロ活動の費用がかさむことでバンド活動への投資が少なくなってしまうと、メンバーも懐疑的になってしまいます。
またnoteやYouTubeは気軽に文章を発信できたり、コメントでファンとコミュニケーションをとることが可能。
フォロワーが増えればソロ活動の財産にもなります。
まずは無料で小さく始めるをおすすめします。
ライブバーやライブハウスの弾き語りDayに出演してみよう
ソロのライブ活動はライブバーやライブハウスでも弾き語り企画に出演するのがおすすめです。
これらはノルマが格安だったり、無料の場合もあります。
ライブハウスは、姉妹店のライブバーを経営していることも多いです。
まずはいつも出演しているライブハウスのブッキングスタッフに相談してみるのもおすすめです。
メンバーへの伝え方もポイント
「バンドが嫌になったわけじゃない」ことは、ちゃんと伝えておくとトラブル回避になります。
むしろ「個人活動で新しいことを試してみたい」と言えば応援してくれるかも。
楽器隊も”ヘルプ”でソロ活動できる
ここまでVo.が弾き語りでソロ活動する方法をご紹介してきました。
ギタリスト、ベーシスト、ドラマーも”ヘルプ”というカタチでソロ活動するのもメリットが大きいです。
ヘルプとは、一般に1回のレコーディングやライブに入る助っ人のこと。
ヘルプは大抵、費用が依頼主持ちになります。
お金をかけずにいろんな経験ができるので、ぜひやるべきです。
わたしはドラムだったので、多くのヘルプを行いました。
ドラム人口はそもそも少ないので、ヘルプの機会が多くのあるです。
そのたびに貴重な経験をさせてもらって、やってよかったなと思います。
まとめ|ソロ活動はやった方がいい。だからこそやらない選択も大事
ここまでをまとめると、
ソロ活動はメリットしかない
と言えるでしょう。
しかしだからこそ、実際にやるかどうかは慎重に考えてほしいと思います。
っというのも、バンド活動は「やった方がいい」ことばかりだからです。
例えばできるなら、XもTikTokもInstagramもThreadsもやった方がいい。
チャンスは、多ければ多いほうが良いのは間違いありません。
ところが何でもかんでも手を出すと、すぐに飽きて挫折してしまい、中途半端になってしまうことも。
リスナーからしても「休眠アカウント」ばかりが目につくと、「このバンド、人気ないな」「この人、やる気ないな」と思ってしまいます。
だから大事なのは、自分の「好き」と「得意」を見つめて、継続できる選択をすること。
極端な話、文章を書くのが好きなら弾き語りのソロ活動より、noteでエッセイを毎日書いたほうが宣伝効果があるかもしれません。
もしソロ活動を検討しているなら、ぜひ自分の活動をいちど全部棚卸しして、整理してみて下さい。
全体のバランスを見て「やりたいな」「できそうだな」と思ったら、ぜひソロ活動に挑戦してほしいと思います。
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