【ロックバンド】ライブツアーをやる方法。成功のヒケツ

「そろそろツアーやりたいな…」
インディーズバンド活動していると、そんな気持ちになるタイミングが必ずやってきます。
機材を車に積み込んで仲間と旅に出る――それはバンドマンの醍醐味です。
この記事では、実際にツアー経験のある筆者が、インディーズバンドがライブツアーをやる方法をわかりやすく解説します。
地域の選び方、ブッキングのコツ、スケジュールの組み方、費用の目安、そして実際の体験談までまとめました。
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ライブツアーとは?全国ツアーとの言い方のちがい
正直なところ「ライブツアー」と「全国ツアー」は、バンドマンのあいだではほとんど同じ意味で使われています
ただし「全国ツアー」と聞くと、大手アーティストが全国十数か所を回るような大規模なイメージを持つ人が多いのも事実です。
インディーズやアマチュアでは、2〜3都市を回っただけでも「ツアー」と言うことがよくあります。
規模は関係なく「複数の場所で連続してライブをやること」、それがツアーだと考えればOKです。
インディーズバンドがライブツアーをやる意味・メリット
ツアーは体力もお金も使いますが、それ以上に得られるものがあります。
- 新しいファンと出会える
地方で観てくれた人が、その場でCDを買ってくれたり、SNSでつながってくれたり。
新しい出会いが多いのはツアーならではです。 - メンバーの絆が深まる
長時間の移動や宿泊を共にすることで、バンドの関係性が深まります。
ライブだけじゃなく「旅」そのものが大きな経験になります。 - 活動の信頼感が高まる
「ツアーに出ているバンド」というだけで、周りからの見られ方も変わります。
ライブハウスのスタッフや他のバンドからの信用につながるのもメリットです。 - リリースが盛り上がる
ライブツアーは「リリースとセット」にするのが一般的。
昔はCDを売るためにツアーを組むのが定番でしたし、今でも配信リリースのタイミングでツアーをするとプロモーション効果が大きいです。
もしCDでリリースしたなら、各地でライブをやるついでに タワレコや有名CDショップに営業に行く のもおすすめです。
担当スタッフと顔を合わせることで、店頭展開や地元の音楽シーンとの繋がりが生まれやすくなります。
逆にリリースがないとツアーをすることはほとんどないかなと思います。
ツアー先で良いライブをしても、その場に来てくれたお客さんが後ほど楽曲を聞ける状態でないと意味がありません。
まずは音源のリリース手続きを始めましょう。

どこを回る?地域の決め方

定番はやはり 東名阪ツアー。(東京 → 名古屋 → 大阪)
名古屋や大阪にはライブハウスが多く、ブッキングが比較的しやすいのが魅力です。
- 東京→名古屋(約4時間半)
- 名古屋→大阪(約2時間20分)
この移動ルートは定番中の定番。
静岡や京都も近いので、さらに1本追加するのも現実的です。
逆に地方のバンドが「東京ツアー」に行く際は、複数のライブハウスに出演するの定番。
一箇所に宿をとり、渋谷、新宿、下北沢などのライブハウスに連日出演するケースが多いです。
インディーズバンドのツアーでライブハウスとブッキングする方法

地方でライブをやるためには、まずは出演先を決める必要があります。
方法は大きく2つ。
- 普段お世話になっているハコから紹介してもらう
ライブハウスは系列店やつながりがある場合が多く、紹介してもらえるとスムーズです。 - 自分たちで直接連絡する
音源やプロフィールを送って「ツアーで出演したい」と伝えればOK。
思ったよりもシンプルです。
ただし中には「紹介がないと出演できない」というハコもあります。
なかなかホームページを見るだけではそのライブハウスがどのぐらい間口が広いのかわからないので、メールで連絡してしまったほうが話が早いかもしれません。
ライブツアーにかかる費用の目安
ツアーの赤字ポイントは「交通費・宿泊費」。
ノルマについてはツアーバンドには課されないケースがほとんどです。
ライブツアー費用シミュレーション(例:2泊3日の東名阪ツアー)
項目 | 内容 | 費用(目安) | 一人あたり(4人で割り勘) |
---|---|---|---|
交通費 | 高速代・ガソリン代(東京⇔名古屋⇔大阪) | 約25,000円 | 約6,000円 |
宿泊費 | ネカフェ2泊(@2,000円×2泊×4人) | 約16,000円 | 約4,000円 |
食費・雑費 | 1日3,000円×3日×4人 | 約36,000円 | 約9,000円 |
ノルマ | ツアーは基本なし | 0円 | 0円 |
合計 | 約77,000円 | 約19,000円 |
宿泊をゲストハウスやホテルに変えれば、もう少し費用は上がります。
また車ではなく新幹線を使う場合は交通費が高くなりますが、運転疲れがないのは大きなメリットです。
ツアースケジュールを組むときの注意点
- 車移動は余裕を持って
たとえば東京→名古屋は4時間半。でも渋滞や市内の道を考えると+2時間くらいは見ておきたいです。 - 宿泊はケチりすぎない
ネットカフェやゲストハウスで節約はできますが、体を休められないと翌日のライブに響きます。
また体調に配慮して安全に運転するためにも、宿泊はケチりすぎないようにしてほしいと思います。 - 移動手段を工夫する
レンタカーやLCCを使うバンドもいます。
車で回るか電車移動にするか、メンバーの体力や予算で決めましょう。 - 物販を準備する
CDで音源をリリースしないバンドも多いと思います。
しかしツアー先で売るものがないと、丸っきり赤字になってしまうことも。
少しでも赤字を回収できるように、バンドグッズを作って物販で売りましょう。

実際に行ったツアーの体験談
仙台・山形の東北ツアー(凱旋ツアー)
わたしのバンドは仙台→山形の2本立てをやりました。
深夜に東京を出て、リハまでネットカフェで仮眠。
仙台では「enn 3rd」、山形では「Music昭和session」に出演。
宿泊はメンバーの実家(笑)。
コストをかなり抑えられたツアーでした。
メンバー全員が東北出身だったので、友人・知人がたくさん来てくれたのがありがたかったです。
故郷に錦を飾るじゃないですが、縁の地への凱旋ツアーはおすすめの選択肢と言えるでしょう。
小田原・宇都宮への単発ツアー
まずは「小田原SHAREIDO」へ。
その日はライブで終えたら東京に戻ります。
その2週間後に、今度は「宇都宮HELLO DOLLY」へ。
そしてまた東京に戻ります。
そしてさらに2週間後に、前述の東北ツアーへ。
これで計4か所のツアーになり、ツアー全体の日程としました。
このように東京から近い場所の単発ツアーを組み合わせて、ツアー全体を構成するのもおすすめのスケジュールです。
効率は悪くなるのですが、場合によっては宿泊費をゼロにできるので、そこまでお金の面では違いがないかもしれません。
山梨への近距離ツアー
友人バンドの遠征に同行したこともあります。
単発でも「東京→山梨」と2日間動くだけで、ちょっとしたツアー感が味わえます。
山梨も東京からすごく近いので、小田原、宇都宮と合わせておすすめです。
ツアーに欠かせない機材車の選び方
機材車はツアーの必需品です。
- バンドワゴンを中古で買う
- レンタカーで済ませる
- 軽バンを工夫して使う
など方法はいろいろ。人気の車種や購入方法は別記事でまとめています。

よくある質問(FAQ)
基本的に複数都市を連続して回れば「ツアー」と呼んでOKです。
できます。ただし移動費・宿泊費が大きな負担になるので、まずは2〜3都市からがおすすめ。
規模によりますが、2泊3日の東名阪ミニツアーなら一人1〜2万円程度。工夫すれば赤字を最小限に抑えられます。
まとめ|ライブツアーはインディーズでも挑戦できる!
ライブツアーは体力もお金もかかるけれど、得られる経験や出会いは何物にも代えられません。
インディーズでも十分挑戦できます。
リリースと合わせればプロモーション効果も倍増。
小さな一歩から始めて、いつか自分たちの“全国ツアー”を組んでみましょう。
まずは懇意にしているライブハウスのスタッフさんに、ツアー先を相談するところから始めてみて下さい!