カラオケに自分の曲を配信する方法6選|費用や印税の仕組みも解説

「自分の曲、カラオケで歌えたら最高じゃない?」
実は最近はインディーズや個人の曲でも、DAMやJOYSOUNDに配信できるサービスが増えているんです。
とはいえ「どうやって配信するの?」「お金はかかる?」「印税ってちゃんともらえるの?」って気になりますよね。
この記事では、カラオケに自分の曲を配信する6つの方法をわかりやすく比較表つきで解説します。
さらに、印税を受け取るために必要な条件や、どのサービスが一番おすすめなのかも紹介します
カラオケ配信をリクエストする方法(無料)
「DAM★とも」からリクエストする

カラオケは「DAM」と「JOYSOUND」の2つの機種が主にありますが、その内DAMに配信するには「DAM★とも」の会員になり、リクエストする必要があります。
「DAM★とも」は精度の高い採点機能を使えたり、専用サイトに動画が投稿できたり、SNS的な要素もある会員制サービスです。
無料から登録でき、サービスがアップグレードされた有料会員もあります。
カラオケ配信曲のリクエストは無料会員でもできます。
「うたスキ会員」からリクエストする

「DAM」と同じく「JOYSOUND」でもリクエストを受けつけています。
リクエストをするには「うたスキ会員」になる必要があります。
うたスキ会員も前述のDAM★ともと似たようなサービスですね。
こちらは全て無料サービスです。
カラオケ配信サービスを使う(有料 ※一部無料)
うたスキ ミュージックポスト
JOYSOUNDにはリクエストを待たずとも「うたスキミュージックポスト」を使うことで、楽曲を配信することができます。
楽曲情報、伴奏用データ、歌詞データなどの素材を用意し、アップロードします。
うたスキ ミュージックポスト自体の利用は無料ですが、素材づくりにスキルと時間が必要です。
株式会社エクシング・ミュージックエンタテイメント 特別有料配信サービス

うたスキ ミュージックポストで配信できないJOYSOUNDの旧機種にも配信できます。
株式会社エクシング・ミュージックエンタテイメントが提供しており、価格は33万円とのこと。
高額ですが、採点機能に対応できたり最も本格的な配信サービスになります。
Frekul かんたんカラオケ配信

ワールドスケープ社のFrekulが提供している「かんたんカラオケ配信」を使う手段もあります。
配信手数料は1曲 /14,900円〜。
さらにNexToneに著作権管理を委託してカラオケ印税を受け取れる追加プランが+4,900円で利用できます。
TuneCoreJapan Video Kicksカラオケ配信
Apple MusicやSpotifyなど、大手音楽サブスクに自作曲を配信できるサービスTuneCore Japan。
そのTuneCore Japanからもカラオケ配信が可能になりました。
楽曲の「音源ファイル」または「動画ファイル」、そして「歌詞」があれば、誰でもカラオケ配信が可能。
「JOYSOUND」と「ANTENNA! powered by DAM」の2つに配信できる可能性があるのが大きなメリットです。
ただ「ANTENNA! powered by DAM」は採用される曲数が月間で決まっており、必ずしも採用されるわけではないんようです。
オリジナル音源で「カラオケ」配信が行えるだけでなく、ミュージックビデオやライブ映像を背景にした「映像付きカラオケ配信」にも対応しています。
映像がない場合は、楽曲のジャンルに応じた映像が自動的に再生されます。
歌詞のテロップを設定すれば、およそ5日~14日でご自身の楽曲がカラオケ店舗へ配信され、歌えるようになるとのことです。
またTuneCore JapanにはJASRACに音楽を登録できる著作権管理サービスもあるので、そちらを併用することでカラオケからの印税を受け取ることが可能です。
利用料は、
1曲あたり: 初期費用 4,400円 (税込)
その後 年間管理料1,100円 (税込)
選べるオプション: 登録代行費用 6,600円 (税込)
登録代行ではカラオケの歌詞・テロップ設定作業を依頼する事ができます
となっています。
カラオケ配信したら、著作権料(印税)は支払われるの?
カラオケ印税を受け取るにはJASRACやNexToneへの登録が必要
自分でカラオケに楽曲を配信した場合、ミュージシャンに著作権料は支払われるのでしょうか?
「うたスキミュージックポスト」と「Frekul かんたんカラオケ配信」の記述を見ると、JASRACなどの著作権管理団体に楽曲の著作権管理を委託していないと著作権料は支払われないそうです。
うたスキミュージックポストの記述↓
Frekulのかんたんカラオケ配信の記述↓
①や②のリクエストを使って配信を勝ち取った際はDAMやJYOYSOUNDの担当者が権利者(ミュージシャン)に連絡をし、配信の手続きを行うそうです。
著作権料の支払いに関する詳しい記述は見つけられませんでしたが、その際もJASRACなどの利用が必要になってくるのは想像に難しくありません。
カラオケから適切に著作権料を受け取るには、プライベーター(個人事業)のミュージシャンであっても著作権管理団体を利用する必要があると考えてまず間違いないでしょう。
実際に歌われなくても発生する印税
TuneCore Japanの公式ガイドによると、カラオケに楽曲を1曲配信するだけで実際に歌われなくても著作権使用料が発生します。
具体的には、
- 初回の配信時に約4,000〜7,000円の著作権使用料
- その後も、3ヶ月ごとに約250円(=年間で約1,000円)
これに加えて、実際に歌われた回数に応じて「歌唱数 × 0.8円〜15円」の使用料が上乗せされます。
つまり、JASRACなどに著作権管理を申請すればカラオケで歌われなくても一定の収益が発生するため、初期費用や年間管理費用をおおむね回収できる仕組みになっています。
この収益を加味して、それぞれのサービスをまとめると以下のようになります。
まとめ|カラオケ配信サービス比較表 ※TuneCore Japanがおすすめ
方法・サービス名 | 対応機種 | 利用料/費用 |
---|---|---|
① DAM★とも リクエスト | DAM | 無料(会員登録のみ) |
② JOYSOUND うたスキ会員リクエスト | JOYSOUND | 無料(会員登録のみ) |
③ うたスキ ミュージックポスト | JOYSOUND | 無料(アップロード自体は無料) |
④ エクシング 特別有料配信サービス | JOYSOUND | 33万円 |
⑤ Frekul「かんたんカラオケ配信」 | JOYSOUND | 14,900円〜(印税受取+4,900円) |
⑥ TuneCore Japan「Video Kicks カラオケ配信」 | JOYSOUND ANTENNA! powered by DAM | 初期4,400円/年1,100円/登録代行6,600円 |
①・②のリクエストは確実性がなく、配信したとして収益を受け取るには著作権管理を別途、JASRAC等に申請する必要があるので、そこまで確実なメリットはないでしょう。
③〜⑤の配信サービスの中では、TuneCore Japanをおすすめします。
- JOYSOUNDに配信。DAMにも配信の可能性がある
- 初期費用が安い
- 必要な素材は「音楽ファイル or 動画ファイル」「歌詞」のみ
- テロップをサービス内で作成できる(有料で代行もあり)
- 著作権管理(JASRAC)もTuneCore Japanから利用できる
といったメリットがあります。
さらに、Frekulとコストパフォーマンスを比較してみると、
- TuneCore Japan
- 初期 4,400円 + 年 1,100円
- でも「配信するだけ」で毎年 約1,000円の著作権使用料が入る(著作権管理サービスを利用)
- 実質「維持費はほぼゼロ」設計
- 初回の初期費用も、最初の年の 4,000〜7,000円で相殺できる
- Frekul(印税プラン付き)
- 初期で 19,800円かかる(14,900円 + 印税受取プラン 4,900円)
- ランニングコストはゼロ
- ただし初期費用の固定印税で回収するには 数年単位 の積み上げが必要
- 10年でようやく TuneCore と肩を並べる or 少し逆転するイメージ

「歌唱されなくても印税が入る」という点を加味しても、
10年くらいのスパンなら TuneCore Japan の方がコスパが良いです。
Frekulが有利になるのは 15年〜20年以上ガッツリ歌われ続ける場合。
つまり、まだ無名〜インディーズ段階なら、TuneCore Japan を選んだ方が現実的です。
またTuneCore Japanは「実質無料でカラオケ配信を試せる」と考えることもできるでしょう。
むしろ「1年間限定でカラオケ配信します!」と銘打ったほうがニュース性があり、インディーズには良いかもしれません。
いづれにしても、カラオケ配信は音楽活動のメインの収益というより、プロモーションやファンサービスの一つとして割り切って利用するのが現実的でしょう。
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