ロックバンドで一旗あげたくてがんばってきた。

でもフタを開けてみたら、やりたくもないアルバイトで忙しく、生活するので精一杯。

 

「これってただのフリーターじゃねぇ!?」

 

そうなんです。

ぼくもハタチぐらいからバンドをやってきてず~っとそうでした。

バンド活動ってお金も時間もかかります。

 

時間の融通を聞かせるためにバイトを選んだにも関わらず、バイトのせいでバンドに費やす時間がない…。

でもバンドにはお金がかかるからバイトするしかない。

そんな悪循環に陥っていました。

どうすればそんな状態から抜け出せるのでしょうか?

そのヒントが髙坂勝さんの『次の時代を、先に生きる』に書いてあったので、ご紹介します。

本書では「Re:○○」という表現で、人生を生き直す方法を教えてくれます。

今、やりたくない仕事で忙殺され、やりたい音楽ができないバンドマンにとってとても示唆的な内容です。

重要なところを抜き出しながら一緒に勉強してみましょう。

 

Re:Company 給料という人質

給料と雇用を人質に取られて、会社や上司にオカシイことをオカシイと言えない。

NOと言えない。

人は自分の良心や想いや発言や自由を奪われたときに、ストレスや悩みが増す。

この社会には「お金がなくては生きていけない」という暗黙の合意があるように思えます。

端的にお金=生活という図式がなりたちます。

ですから何より、お金が大事。

 

お金のためならその他のことは犠牲にしてしょうがない。

それがまるで常識のようにまかり通っています。

たしかにその通りで、ある程度のお金は必要ですよね。

けれど「ある程度」なんです。

 

働いたお金を労働の疲れを癒すために使っていませんか?

自分へのご褒美という名のエステやマッサージ。

ガソリンと称して栄養ドリンクや缶コーヒーをがぶ飲みする。

それらに使ったお金を計算したことありますか?

1万円~2万円使っていたとしたら、それは2,3日の労働の対価に匹敵します。

だったらその分休んでいたら…?

 

バンドマンならもっと大変。

バイト後は練習が待ち構えているし、ヘトヘトでスタジオに入っても効率は上がらないというもの。

結果さらに「癒し」「ご褒美」…。

悲しいかな、働いて稼いだお金も音楽に使えず、ストレス解消のタバコやアルコールに消えていくでしょう。

アルバイトの場合はさらにシビアに考える必要があります。

時給制とはつまり「自分の人生に値段をつけて売る」ようなもの。

 

人生とは本来値段をつけれるものなのでしょうか?

ぼくは以前のバイト先で上司が「おめぇらも生活あるんだからしっかりやれよ!」と怒号を飛ばしていたのを聞いたことがあります。

その時、ぼくは直感しました。

 

「あぁ、この人は給料を人質にとってるんだな」と。

 

一方では正論でありながらも、人格を否定してよいとはなりません。

ましていざ生活が危うくなった時、その上司はアルバイトなど助けてくれませんからね。

つまり都合よく働かせるための理由として理論を用いているだけなんですね。

(しかも時給950円で…!)

ではどうすれば自分の人生を安売りせずに生きられるのでしょうか?

 

「ナリワイ」+「自給」を組み合わせる

それ以外の選択肢を探す必要がある。

それが就職しない生き方だ。

そにれは2つの方法がある。

1つは、ナリワイを起こすこと。

もう1つは、自給すること。

どちらだけでもいい。

しかし、両方やると、相乗効果がある。

ナリワイとは、「個人で元手が少なく多少の訓練で始められて、やればやるほど頭と体が鍛えられて、技が身につき、ついでに仲間が増える仕事のこと」。

とのこと。

 

簡単に言えば、趣味の延長でそれを少し稼げる仕事にすることと捉えれば良いです。

コレ、バンドマンなら「バンド」をナリワイにしちゃえば良いと思いませんか?

いやもちろん、バンドで稼げるようになれば苦労しませんが、実感レベルで多くのバンドマンは稼ぐことにチャレンジすらしていません。

関連記事:音楽で稼ぐ9つの方法とそのためのツール16選 

 

またミュージシャンという枠組みでとらえれば、「作曲」「音楽講師」なども十分にナリワイになり得ます。

実際に作曲活動で、少なくない報酬を得ているミュージシャンはたくさんいるんですよ。

関連記事:最近のミュージシャンは自分の活動を晒してる!?('Д')でも、参考になるからみんな見て

 

音楽講師もストリートアカデミーのようなウェブサービスを使えば、簡単に開講できます。

関連記事:仕事がないミュージシャンにおすすめの副業7選 

 

もう1つの「自給」というのがなぜ大切か?

これは簡単です。

究極的には自分で食物を作って、食べられるなら食べ物を買わなくてよいですからね。

食べ物を買うお金が必要ないなら、その分働かなくて良い。

ちょっと極論?

 

東京にいるとなかなか実感もてないと思いますが、地方出身の方ならリアルに思えるのではないでしょうか?

地方にはまだまだ自給とおすそ分け文化が残っています。

 

実はこの「ナリワイ」+「自給」を近いイメージで実践しているバンドがいます。

mothercoatというバンドです。

マザーコートの音楽生活で最もユニークな点は埼玉県は深谷、田舎に一軒家を借りて一つ屋根の下、メンバー数人で共同生活を営んでいることです。

その名も「凡人ハウス」

そこには音を出すスタジオスペース、野菜畑もある。

関連記事:田舎で自由に音楽をするという最高の生活『mothercoat』と『凡人ハウス』

物販で野菜を売っているそうですからね。

すげぇwww

mothercoatは人気もあるようで2014年にはロシアのフェスにも出演しています。

このようにバンドマンがナリワイ+自給というライフスタイルで生きることは決して非現実的ではないんです。

 

Re:Life Cost まずは「ライフスタイル基準金額」を計算してみよう

ライフスタイル基準金額とは「月にこれだけあれば生きていけるな」というお金です。

言わずもがなライフスタイル基準金額は少なければ、少なくほど良いです。

そうすれば「嫌な仕事をする時間」を減らせますからね。

 

ちなみにぼくのライフスタイル基準金額は10.5万円でした。

 

これはバンド活動の最低経費1万円を含んだ金額です。

少なすぎ?w

個人的にはこれでもちょっと多いと思ってるんですよ。

10万円切りたいですね。

そんために去年から色々行動していて、家賃3万4000円のアパートに引っ越したり、スマホを格安SIM(スマホ)に変えたりしました。

参考記事:格安SIMのおかげでバイトが減らせた!売れないバンドマンは今すぐ『USEN MUSIC SIM』に変えよう!

 

世の中には7万円とか8万円で生きている人もいますからねぇ。

参考記事:バイトに文句ばっかりのフリーターは『年収90万円で東京ハッピーライフ』したら良い

 

実際にぼくはライフスタイル基準金額を10.5万とし、フルタイムでやっていた(怒号飛び交う)アルバイト先を退職して、自転車で10分ほどのところで半分ほどの時間でアルバイトを始めました。

またナリワイを作ろうと(何を隠そう)このブログを一生懸命更新しています。

(あとバンドも!)

現在ではアルバイトは月に64時間(午前中4時間のみ週3.4程度)、ブログの収入が月に12、3万円程度になりました。

参考記事:2016年9月の活動報告 収入13.3万円 ブログ20.8万PV 音源ダウンロード7件 デジタルデトックスって大切だよね

 

トータルの稼ぎが20万円程度になりますので、現在毎月5万円ほど貯金しています。

時間もたっぷりあるし、バンドももっとやりたいなぁなんて思ってます。

なにより幸福感が強まりましたね。

売れないバンドマンもといフリーターを卒業するためには、まずは「ライフスタイル基準金額」を計算することから始めます。

 

ここをめんどくさがらずにやるとグッと生活が変わると思うので、おすすめです。

『次の時代を、先に生きる』ではナリワイの作り方や、ライフスタイル基準金額の減らし方も具体的に書いてあります。

また著者の髙坂さん含め、実際にRe:○○に成功した人たちの事例も載ってますので参考になります。

 

ぜひバンドマンのみなさんも読んでみてください。