音楽活動にクラウドファンディングを活用する方法|成功のコツとおすすめサイト5選

音楽活動にクラウドファンディングを活用する方法|成功のコツとおすすめサイト5選

 「CDを出したい。でも予算が足りない」
「MVを撮りたい。でも機材もスタジオも高い」
そんなふうに、夢の途中で立ち止まってしまった経験はありませんか?

音楽活動は、気持ちだけでは続けられないこともある。
でも、その“あと一歩”を後押ししてくれる仕組みが、クラウドファンディングです。

クラファンは、あなたの音楽に共感した人が、インターネットを通じて資金や想いを届けてくれる仕組み
単なるお金集めではなく、「一緒に作品を作る」ような感覚が、ファンとの絆を育ててくれます。

この記事では、音楽ジャンルでクラウドファンディングを成功させるためのコツと、実際に使えるおすすめサイトを厳選してご紹介します。

あなたの音楽を、あなたひとりの夢で終わらせないために──。

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音楽 × クラウドファンディングの歴史と背景

音楽分野におけるクラウドファンディングの先駆けとしてよく語られるのが、イギリスのバンド「マリリオン」の事例。
1997年、アメリカツアーのために、ファンが自主的に約6万ドルを寄付し、ツアーを実現させました。
これはKickstarterよりも前の時代に行われた“草の根クラファン”でした。

その後、SNSの普及により、アーティストがファンと直接つながる土壌が整い、クラウドファンディングは音楽家にとって一般的な手段に。
今では「一緒に作品をつくる」「ライブを開催する」など、ファンと共創する文化として根付き始めています。

音楽におすすめのクラウドファンディングサイト5選【比較あり】

サービス名手数料特徴音楽ジャンルでの相性
CAMPFIRE0〜17%(協力費制度あり)日本最大手、エンタメ専用カテゴリありオールジャンル対応
muevo0〜20%(協力費制度あり)音楽専門音楽アーティスト
Makuake20%拡散力・購買力が高い、物販との相性◎音楽ガジェット・楽器メーカー
MotionGallery10%アート特化。手数料が安い音楽アーティスト
Readyfor14%〜社会性重視。寄付型プロジェクトに強い地域イベント、福祉×音楽企画など

1.CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

  • 手数料:0%〜17%
  • ジャンル:オールジャンル

日本最大級のクラファンサービス。
エンタメ専用カテゴリ「CAMPFIRE for Entertainment」では、ご協力費という制度により手数料をファンが負担できる仕組みもあります。

2.muevo(ミュエボ)

  • 手数料:0〜20%
  • ジャンル:音楽アーティスト

音楽専門のクラファンサービス。

通常のクラウドファンディングにある

  • オール・オア・ナッシング(目標額に達しない場合)
  • フレキシブル(目標に関わらず支援を受けられる)

に合わせて、プレオーダー(先行予約)のプランもあります。

またCAMPFIREのように協力費を設定することで、手数料を最安0円にすることも可能。
なにより音楽特化なので、音楽活動に精通したスタッフに相談できるのが強みです。

3.MotionGallery(モーションギャラリー)

  • 手数料:10%
  • ジャンル:アート、エンタメ

MotionGalleryは2011年にスタートした国内でも老舗のクラウドファンディングサービスです。
”Gallery”のネーミングの通り、アートやエンタメに特化しています。

手数料は一貫して10%最安値を維持しているのが大きなメリットです。

音楽ジャンルのプロジェクトも盛んに開催されています。

4.Readyfor(レディーフォー)

  • 手数料:14%〜
  • ジャンル:寄付、社会性の高いイベント

Raadyforも老舗のクラウドファンディングサービスです。

社会性、公共性の高いプロジェクトに強く、音楽だと福祉関係のライブイベントや子どもたちへの音楽的なサポートといった趣旨のプロジェクトが向いています。

手数料は14%から。
サポートの有無によってプランが異なり、手数料も増減します。

Makuake(マクアケ)

  • 手数料:20%
  • ジャンル:ガジェット、楽器

物販系に強く、音楽ジャンルだと個性的なCDプレイヤーやイヤホンなど音楽系ガジェットのプロジェクトが盛んです。

おおむねミュージシャンやアーティストのクラファンより、楽器メーカーや楽器職人さんのクラウドファンディングに向いています。

Makuake Storeなど、販売の導線づくりも魅力です。

クラウドファンディングを成功させるための5つのコツ

①「3:3:3の法則」を意識する(CAMPFIRE代表・家入一真さんの教え)

以前、クラウドファンディングのイベントに参加して、登壇したCAMPFIRE代表・家入一真さんのお話がとても役に立ったので、シェアします。

クラファンの成功例に共通するのが「3:3:3の法則」だそうです。

  • 3割は家族・友人などの"身内"
  • 3割はSNSのフォロワーなど"知人"
  • 3割はクラファンページ経由の"全く知らない人"

つまり、最初の3割は「あなたのことをすでに応援してくれている人」から集める必要があります。
プロジェクト公開前に声がけしておくことがとても重要です。

② 目標金額は“逆算”して決める

「身内で3万円くらい集められる」と想定できれば、全体の目標金額は約10万円が現実的です。
支援がゼロのままではプロジェクトは拡散されません。
最初に集められる規模感から逆算するのが成功の第一歩です。

③ ストーリー・動機をしっかり語る

ファンは“物”ではなく“想い”に支援します。
なぜこの音楽を作るのか、なぜ今なのか。
プロジェクトページには、熱量のこもったメッセージを丁寧に載せましょう。

④ リターンは“応援+体験”を意識する

CDやグッズだけでなく、「限定動画」「ライブへのご招待」「お礼の手紙」など、ファンとの距離感を縮める“体験型リターン”が好まれます。

⑤ 告知は開始前から勝負が始まっている

公開初日にある程度の支援が集まると、信頼感が生まれ拡散されやすくなります。
クラファンは“始まってから”ではなく、“始める前から”勝負が始まっていると心得ましょう。

音楽クラファンの成功事例

近年、音楽系プロジェクトの成功事例は列挙に暇がありません。
ぜひそれぞれのサイトの「音楽」ジャンのページを参照してください。

campfire|音楽ジャンル

muevoトップページ

motion-gallery|音楽ジャンル

readyfor|音楽ジャンル

makuake|音楽ジャンル

初心者でも安心!音楽クラウドファンディングの始め方ステップ

音楽活動でクラウドファンディングをやってみたいと思っても、いきなり始めるのは不安…という方も多いはず。
ここでは、初めての方でも安心して挑戦できるように、クラファン成功までの4ステップをわかりやすく解説します。

ステップ① プロジェクトの目的と目標を決める

まずは、「なぜクラウドファンディングをやるのか?」を明確にしましょう。
たとえば、「初のCD制作費を集めたい」「ワンマンライブの会場費をまかないたい」など、支援者が応援しやすい“目的”があると成功率が上がります。

あわせて、必要な金額と達成までのスケジュールも設計しておくと安心です。

ステップ② サービスを選んで申し込む

目的に合ったクラウドファンディングサービスを選びましょう。

  • 音楽アーティストのプロジェクト(ライブやCD製作) → CAMPFIRE、Muevo
  • 音楽に関わるアート作品 → Motion Gallery
  • 楽器やガジェット製作 → Makuake
  • 地域イベント → Readyfor

それぞれが強みとするサービスを選ぶことで、スタッフさんの知見をお借りすることができます

使うサービスが決まったらアカウントを作成し、プロジェクトの申請を行います。
審査がある場合は、内容をしっかり練っておきましょう。

ステップ③ プロジェクトページを作成する

プロジェクトページは「あなたの想いを伝えるプレゼン資料」のようなもの。
以下の要素を丁寧に整えることで、共感が得られやすくなります。

  • 企画の背景やきっかけ(ストーリー性)
  • 集めた資金の使い道(透明性)
  • 応援したくなるリターン(ファン目線)
  • プロフィールや実績(信頼感)
  • 写真や動画(ビジュアル訴求)

ステップ④ 告知・広報を開始して初動支援を得る

クラファンは公開して終わりではなく、公開前から始まっています。
最初の支援(=3:3:3の最初の3割)を集められるよう、事前に家族や友人、ファンに伝えておきましょう。

公開後はSNSやメールなどを使って、定期的に進捗を報告&広報していくことも大切です。

まとめ|音楽クラファン成功のカギは、事前準備にあり

本記事では、音楽クラウドファンディングを活用するための基礎知識から、実際に使えるおすすめサービス5選までを網羅的に紹介しました。

それぞれのプラットフォームには特徴があり、たとえばCAMPFIREは初心者にも使いやすく、日本最大手として幅広いプロジェクトに対応可能。
muevoは音楽特化型で、「ご協力費」によって支援者が手数料の一部を負担できる仕組みもあり、アーティストの実質負担を軽減できます。

また、クラファン成功のためには「3:3:3の法則」に基づく事前準備、魅力的なリターン設計、ストーリー性のある企画が重要です。
単にお金を集めるのではなく、ファンと一緒に“作品を生み出すプロセス”を共有することが、クラウドファンディング最大の魅力といえるでしょう。

音楽活動を続けていく上で、クラウドファンディングは強力なパートナーになります。
ぜひ今回の内容を参考に、あなた自身の音楽プロジェクトを前進させてください。

クラウドファンディングのよくある質問(FAQ)

Q
無名アーティストでもクラファンできますか?
A

はい。最初の“身内3割”を大切にすれば、十分に成功可能です。

Q
クラファンのリターンの平均的な金額は?
A

約3,000〜5,000円が多くのプロジェクトでリターンの中心になります。

Q
人気のリターン例は?
A

限定音源、ライブ招待、制作裏話の公開、直筆の手紙など。

【関連①】継続した支援ならサブスク型のパトロンサービス

今回紹介したのはプロジェクト単位のクラウドファンディングでした。

他にも毎月継続した支援を募集する、いわゆる「サブスク」を開設できるサービスもあります。
日本ではあまり馴染みがないですが、パトロンサービスとしてジャンル分けされています。

合わせてチェックしてみてください。

【関連②】その他の音楽で収益を上げる方法まとめ

その他、音楽配信やライブなど基本的な”音楽の稼ぎ方”から忘れがちな方法まで。

さまざまな方法論を関連記事にてまとめています。 

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