ぼくはドラマーなんですが、たまに歌詞を書くときがあります。

現在のヘイシーズではあまり書いてないのですが、前バンドではなんだかんだ半分くらいの曲の歌詞を書いていました。

 

今日は参考になるかはわかりませんが、ぼくが歌詞を書くときに気を付けていることをご紹介したいと思います。

 

もっか歌詞を製作中で悩んでいる方の役に立てばうれしいです。

 

全部で4つポイントがあります!

チャンス

ウソをつかない

 

コレが一番の大原則で、むしろコレさえ守ればなんでもよい気がします(笑)

 

ぼくの敬愛するバンドマンの浅井健一(ベンジー)さんが

カッコいいとか、キレイなことじゃなくて、本当のことを言えば良いんだよね。

というのよう趣旨の発言をしたのを覚えています。(出典は忘れた)

 

それ以来「ウソをつかない」が詩を書くときのマイルールになりました。

どうしてウソをついちゃいけないかと言うとどうしてでしょう?(笑)

 

単純に心に刺さらなくないですか?

ウソって、なんかバレますよねぇ。




韻をふみすぎない

 

韻を踏むのをすごく大切にしている作詞家の方も大勢いらっしゃると思うのですが、ぼくは逆にあまり韻を踏みすぎないように注意しています。

 

っと言うのも、日本語で「韻を踏む」という技法はコミカルさが演出される気がするんです。

要はダジャレを聴かされたような感じですね。

 

音的には気持ち良いのですが、意味的にはなんか「クスッ」っと笑える感じになっちゃう。

これが明るくてファニーなテーマの唄なら効果バツグンなんですが、シリアスな歌詞だと逆効果な気がしてます。

 

最近、「ラップバトル」が流行していますがあれは相手をディスるわけです。

つまり悪口。

 

悪口って本来的にエンタメになりにくいのに、ちゃんと成立しているのはやはり「韻を踏む」効果だと思うのですよ。

悪口の刺々しさを、韻を踏むということがマイルドにしてくれているのではないか?と推測しています。

 

まったく逆にヒップホップでも、ぼくの好きなMOROHAなんかはそれほど韻を踏んでないです。

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”あえて”韻を踏まないことで「必死さ」や「マジメさ」を表現できる気がします。

 

ワンメッセージを繰り返す

 

例えば、恋愛の歌詞を書く時に「一番では出会い、二番では別れ、三番で寄り戻して結婚!」みたいな壮大なストーリーを描かないほうが良いです。

 

絶対収集つかなくなりますから(笑)

そして歌詞も覚えにくくなりそうです。

 

出会いの喜びで一曲、別れの悲しさで一曲、結婚の幸せで一曲書いた方が良いと思います。

あとはあまり「舞台」も変えない方が無難ですかねぇ。

 

海なら海、町なら町。

海から山から町まで、一曲であんまり背景を動かすと描写が多くなりすぎて伝わりにくい。

 

やっぱり聞く方も3~5分の曲でそんなたくさんのメッセージを受け取れないと思うんですよね。




一気にかく、たくさんかく

 

③と矛盾する感じもしますが、コレは実際に歌詞を書く前の話。

 

ぼくはハッ!と思いついた時に「詩」を書くようにしています。

別にテーマとかクオリティとか考えずに殴り書きでOK。

 

松任谷由実さんが「歌詞はいつ書くんですか?」みたいな質問に

歌詞は常に考えている

と答えていたのを記憶しています。(またも出典忘れた)

 

これにはちょっと共感できて、詩って日常の「心の所作」を表現するのが大事なんですよねぇ。

なんとなく、フッと「キレイだなぁ」とか「うれしい」とか「かなしい」とかそんな気分・気持ちになった瞬間を切り取るのが大事です。

 

そんな時にサクッと書いてみると良いです。

っでそんな詩の断片をたくさんストックしておく。

 

そうしておくといざ歌詞を書く時に意外なほど役に立ちますよ。

松任谷由実さんで言うと「翳りゆく部屋」を是非聞いてみて下さい。

素晴らし過ぎてひきますよ(笑)

 

一番で、

窓辺に置いたイスにもたれ あなたは夕日見てた

二番で、

ランプを灯せば町はしずみ 窓には部屋が写る

夕暮れから夜になるまで、時間の流れを描写することで、「別れ話のとりとめのなさ」を表現するという超絶技巧!(あくまでぼくの主観的な批評ですが)




歌詞を紹介

っと、まぁ概念論だけでもアレなので最後に実際にぼくが書いた歌詞も紹介しておきます。

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ブルーカラーシンドローム

駅のホームに立って やぶれた膝に夕日が沁みるから全て

全てが真っ青に見えている

帰り道に見た いたいけな女がチャリでこけた横を

素通りしてたんだ俺は

全てが真っ青に見え

明日 いけるだろうか 重い荷物なぶりすてて

明日 いけるだろうか 赤い景色 燃えるだろうか

駅のホームに立って 制服の男の子が

鞄を投げ出して ベンチで眠っている

明日 いけるだろうか 重い荷物なぶりすてて

明日 いけるだろうか 赤い景色 燃えるだろうか

このままでここで 終わっていくか

このままでここで

お前も俺たちも一緒なのだろう お前も俺たちも

全てが真っ青に見え

明日 いけるだろうか 重い荷物なぶりすてて

明日 いけるだろうか 赤い景色 燃えるだろうか

いかがでしょうか?

 

すっげーシンプルだと思います。

今まで自分で書いた歌詞でとりわけ気にっているのが「泥棒一家」という歌詞。

 

こちらです。

泥棒一家

街のネオンは消え消え カラスも寝ている頃 少年たちベッドからゆっくり起き上がる

約束どおり ダマしてみせた みな親も家も置き去りにして

静かに波が揺れている砂浜 今は使うことのない灯台 煉瓦街

また1人2人と集まってきてる そう今日は俺たち泥棒一家の旗揚げさ

心から望んでる 心から

アジトのドアを開けたら 自由が笑っている

ここはどこも属さない ならず者の場所さ

夜の空気も冷え冷え 星たち瞬く頃 ナイフにランプを持ち寄り 準備を始めるよ

あの海の向こうに宝が眠ってる そう明日は俺たち無限の航海の始まりさ

心から望んでる 心から

朝日が空を染めたら 自由が歌ってる

ここはどこも属さない ならず者の場所さ

「約束どおりダマしてみせた みな親も家も置き去りにして」っていうトコが個人的にツボなんですよねぇ(笑)

お察しのとおりワンピースとか冒険ものへの憧れ歌になった感じですねw

歌詞って「メロディにのせる」という制約以外は非常に自由な創作だと思うので、やってみると結構楽しくてハマると思います。

ヴォーカル以外の方でもぜひチャンレンジじてみて下さい!