ライブハウスの照明要望の出し方&かっこよく見せるコツ【テンプレ付き】

「ライブの照明ってどうやってお願いすればいいんだろう?」
ライブの照明は、音づくりに負けないぐらいライブの印象を左右する重要な要素。
でも実際には「スタッフさんにおまかせ」になってしまうケースがほとんどです。
この記事では、照明スタッフさんへの要望の出し方と、演出を“かっこよく見せるコツ”を、バンドマンの実体験をもとに紹介します。
今日からすぐ使える照明要望のテンプレートも用意しました!
照明を任せきりにしない理由
照明はステージ演出の中でも、バンドの世界観を視覚的に伝える重要要素です。
しかし、照明スタッフはその日出演する複数のバンドを担当することが多く、初見の曲に完全に合わせるのは難しいもの。
だからこそ、「どう見せたいか」を自分たちから伝えることが大切です。
一番良くないのは、セットリストの照明要望欄を空欄にすること。
まるっきりお任せだと演出がブレるだけではなく、スタッフさんのモチベーションにも関わってきます。
しっかりとバンド側からやる気を伝えて良い関係を築く意味でも、照明要望をしっかりくことが必要です。
ライブハウスの照明をかっこよくするコツ
「かっこいい照明にしたい!」
そう思っても、どこから手をつければいいかわからない人も多いでしょう。
ここでは、照明演出をワンランク上げるための3つのコツを紹介します。
「基調となる色」を伝えよう
おおむねレインボーのような照明は統一感がなく、バンド全体が“チカチカした印象”になります。
曲ごとにテーマカラーを決めるだけで、ライブの世界観が整います。
たとえば、
- 夕暮れをテーマにした曲なら「オレンジ」
- 切ないバラードなら「青」
- 疾走感のあるロックなら「赤」
- ポップな曲ならあえて「色とりどりのレインボー」
など、曲の雰囲気に合わせた色を指定してみましょう。
「色を決める」という意識を持つだけでも、演出全体の完成度がぐっと上がります。
「裸」の部分を伝えよう
「裸」とは、曲の中でドラムだけ・ベースだけ・ボーカルだけ・ギターだけになるパートのこと。
たとえば、ギターだけのイントロなどは“ギターの裸”。
裸のパートにスポットライトを当てる演出が定番なので、照明スタッフさんに伝えるべき部分です。
「ブレイク」部分を伝えよう
「ブレイク」とは、曲の中で一瞬だけ無音になる部分。
このタイミングに合わせて照明を切り替えると、曲全体に緩急と迫力が生まれます。
もしブレイクのタイミングが決まっているなら、「2回目のサビのあとブレイク」といった形で、照明スタッフに伝えておくと効果的です。
ライブハウスの照明要望の書き方・テンプレート
「実際にどう書けばいいの?」という人のために、ここでは照明要望の具体例と、便利なテンプレートを紹介します。
通常のセットリストに書く例文
照明要望を書くときは、”コツ”で紹介した「基調となる色」「裸のタイミング」「ブレイクのタイミング」の3点を意識します。
以下のようにシンプルでOKです。
1曲目:Aメロ、Bメロ、サビ、ギターソロ、Bメロ、サビの構成。
サビは赤基調で激しく。あとはおまかせします。
2曲目:イントロがギターボーカルの裸 ←ヴォーカルにスポット
2回めのサビのあとブレイク(3:00ごろ) ←暗転
簡単なメモになりますが、このように書いておくのがベターです。
実際に、ライブハウスのセットリスト用紙には、詳細に照明を書ける欄が設けられていないことが多いです。
そこでバンド側で「照明要望シート」を作成しておくのがおすすめです。
事前に「照明要望シート」を作成するのがおすすめ(テンプレ無料DL)
フォーマットはわかりやすければ何でも良いと思いますが、例えば以下のような感じです。

だいたいのTimeと構成、照明の概要がわかるように書きます。
バン活!では、上記のテンプレートを無料配布しています。(PDF、xlsx)
関連記事からダウンロードお願いします。
ライブハウスの照明 基本用語 |覚えておくと便利
ここでは、照明スタッフとのやり取りをスムーズにするための基本用語を紹介します。
スポットライト

ボーカルやギターソロなど、主役だけを照らす光。
演出の中心になる。
スポットを効果的に使うため、「裸」の部分をセットリストに記入したい。
バックライト・目潰し

ステージ後方から照らし、立体感を演出。
観客側に向けて点灯する“目潰しライト”は盛り上がりの象徴。
ギターソロやサビにおすすめ。
ストロボ

瞬間的に強く点滅する照明。
アウトロが盛り上がる楽曲の最後に用いるとメリハリがつく。
ライブハウスによっては設置されていないことも多い。
あるいは有料の場合もあるので、事前確認が必須。
ミラーボール

天井に吊るされた球体に光を当て、会場全体に細かい光を反射させる照明効果。
幻想的で印象的な雰囲気を作れる。
ライブハウスによっては設置されていない場合もある。
キャラクターの強い照明効果なので、使う・使わないは必ず要望を出したい。
スモーク

煙を使って光を可視化し、幻想的な雰囲気を作り出す。
特にバンド側が要望を出さなくても、基本的に使用されることが多い。
暗転

ステージの照明を一気に落とし、真っ暗にする演出。
曲の終わりやブレイク(無音の瞬間)で使うと、緊張感と余韻が生まれる。
ライブ全体のメリハリをつける重要な要素。
まとめ|照明も音作りの一部として楽しもう
照明は「頼むもの」ではなく「一緒に作るもの」。
自分たちの音に合わせて光をコントロールできるようになると、ライブ全体の完成度が一気に上がります。
ライブハウスの照明要望は、難しく考えず、「こう見せたい」という想いを素直に伝えることが第一歩。
照明もまた、あなたの音楽を表現する大切な“楽器”のひとつです。
まずはバン活!で用意した照明要望シートをダウンロードして、実際に書きながら考えてみて下さい。
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