アーティストマネージャーになるには?仕事内容・給料・必要な資格を経験者に聞いてみた

「アーティストマネージャーになりたいけれど、どうすればなれるの?」
「仕事内容や給料は実際どうなの?」
「未経験からでも目指せる?」
音楽業界の仕事のなかでも、アーティストを最も近くで支える存在が「アーティストマネージャー」です。
華やかなイメージとは裏腹に、裏方としてアーティストを支える責任の大きな仕事でもあります。
この記事では、実際に音楽プロダクションでアーティストマネージャーを経験した方へのインタビューをもとに、仕事内容や給料、仕事のやりがい、大変なことを詳しく紹介します。
さらに、アーティストマネージャーになる方法や必要な資格・学歴についても解説しますので、音楽業界への就職・転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
なお、「アーティストマネージャー」は「音楽マネージャー」「バンドマネージャー」と呼ばれることもありますが、基本的な仕事内容はほぼ同じです。
本記事では「アーティストマネージャー」の名称で統一して解説します。
この記事で分かること
- アーティストマネージャーになる方法
- 必要な資格・学歴
- アーティストマネージャーの仕事内容
- 給料・年収の目安
- 向いている人の特徴
- 経験者が語る仕事のリアル

アーティストマネージャーになるには?
アーティストマネージャーになるには、音楽事務所(音楽プロダクション)や芸能事務所へ就職・転職するのが一般的です。
新卒でアーティストマネージャーを目指す場合
新卒でアーティストマネージャーを目指す場合は、音楽事務所やレコード会社、芸能プロダクションなどの新卒採用へ応募することになります。
特に大手企業では大卒以上を応募条件としているケースも多いため、大学在学中から業界研究や企業研究を進めておくことが大切です。
また、学生時代にライブイベントの運営やサークル活動、軽音楽部、学園祭の実行委員などで音楽に関わった経験は、面接でアピールできる材料になるでしょう。
音楽業界は倍率が高い企業も多いため、早めに就職活動を始め、業界に特化した就職サービスも活用しながら情報収集を進めることをおすすめします。
現在、大学生の方で音楽業界を目指す方はこちらの関連記事も参考にしてください。
音楽業界のアルバイトから、面接対策、大手企業の求人ページまでまとめています。
中途・未経験からアーティストマネージャーを目指す場合
社会人からアーティストマネージャーを目指す場合は、転職サイトや転職エージェントを利用するのが一般的です。
営業職や接客業、イベント運営などで培ったコミュニケーション能力や調整力は、マネージャーの仕事でも活かせます。
未経験者を募集している求人もありますが、人気職種のため競争率は高めです。
そのため、求人へ応募するだけでなく、応募書類の添削や面接対策などのサポートを受けながら転職活動を進めると、内定率を高めやすくなります。
また、音楽業界専門の求人サイトだけに絞るのではなく、幅広い求人を扱う転職サービスも併用することで、自分に合った求人に出会える可能性が広がります。
転職サイトはこちらの関連記事にまとめたので、合わせて参考にして下さい。

アーティストマネージャーに必要な資格・学歴
アーティストマネージャーを目指すうえで、必須となる資格はありません。
医師や弁護士のような国家資格が必要な仕事ではないため、資格の有無よりも「人柄」や「コミュニケーション能力」、「音楽への情熱」が重視されます。
そのため、未経験からアーティストマネージャーとして採用される人も珍しくありません。
ただし、企業によっては応募条件や歓迎されるスキルが異なるため、事前に求人情報をよく確認しておきましょう。
学歴は大卒が有利な傾向
アーティストマネージャーの学歴に決まりはありません。
しかし、大手レコード会社や芸能プロダクションでは、新卒採用の応募条件を「大学卒業(見込み)」としているケースも多くあります。
一方で、中小規模の音楽事務所では学歴よりも人物重視で採用を行う企業も少なくありません。
そのため、「高卒だからアーティストマネージャーになれない」ということはありませんが、応募できる企業の幅を広げたい場合は大学進学も選択肢の一つになるでしょう。
音楽専門学校へ進学するメリット
音楽専門学校へ進学することも、アーティストマネージャーを目指す方法の一つです。
専門学校では音楽業界の仕組みやライブ制作、マネジメントなどを学べるほか、企業とのつながりが強い学校ではインターンシップや求人紹介を受けられる場合があります。
また、同じ夢を持つ仲間や現役の業界関係者と出会えることも大きなメリットです。
ただし、専門学校へ進学したからといって必ず就職できるわけではありません。
学校選びだけでなく、自ら積極的にライブイベントへ参加したり、アルバイトやインターンで現場経験を積んだりすることも重要です。
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普通自動車免許があると役立つことも
資格は不要ですが、普通自動車運転免許を歓迎条件としている求人は少なくありません。
アーティストの送迎や機材の運搬などで車を運転する機会があるためです。
取得しておけば応募できる求人の幅が広がるでしょう。
資格よりも大切なのは、アーティストやスタッフと信頼関係を築き、臨機応変に対応できることです。
音楽業界では人とのつながりを大切にしながら経験を積み重ねていくことが、アーティストマネージャーへの近道といえるでしょう。
アーティストマネージャーの仕事内容
アーティストマネージャーの仕事は、アーティストが音楽活動に専念できるよう、さまざまな業務をサポートすることです。
「付き人」のようなイメージを持つ人もいますが、実際にはスケジュール管理や営業、ライブ運営のサポートなど、幅広い業務を担当します。
会社の規模や所属アーティストによって仕事内容は異なりますが、主な業務は次のとおりです。
- スケジュール管理・日程調整
- ライブやイベントの同行
- 営業先との打ち合わせ・ギャラ交渉
- SNSやホームページの更新
- ライブ写真・動画の撮影
- グッズ(物販)の管理・販売
- 機材の運搬・管理
- アーティストの送迎や移動サポート
特に小規模な音楽事務所では、一人のマネージャーが複数の業務を兼任することも珍しくありません。
ここからは、実際に音楽プロダクションでアーティストマネージャーを務めた経験者の声をご紹介します。
Aさん
マネージャーの仕事は、営業先との日程調整やギャラ交渉など、アーティストの窓口となる業務が中心です。
もちろん、「これを買ってきて!」と頼まれるような、付き人に近い仕事を任されることもありました。印象的だったのは、ライブ写真の撮影です。
アーティストを撮るだけではなく、お客さんが盛り上がっている様子も撮影し、ブログやSNSで発信するための素材として活用していました。
このように、アーティストマネージャーの仕事は決して一つではありません。
営業担当、広報担当、現場スタッフなど、さまざまな役割を状況に応じてこなしながら、アーティストを支えるのがマネージャーの大きな役目です。
アーティストマネージャーの給料・年収
アーティストマネージャーの給料や年収は、勤務先の規模や担当するアーティストの知名度、雇用形態によって大きく異なります。
一般的には、年収300万円〜500万円程度が一つの目安とされていますが、経験を積んで人気アーティストを担当したり、マネジメント職へ昇進したりすることで、それ以上の年収を目指すことも可能です。
一方で、小規模な音楽事務所や設立間もないプロダクションでは、決して高い給与とはいえないケースもあります。
特に新人アーティストを支える仕事では、収益が安定するまで給与や待遇が厳しいことも珍しくありません。
実際にアーティストマネージャーとして働いていたAさんは、当時の待遇について次のように話しています。
Aさん
ぼくがお世話になった会社は時給制でした。(時給1,000円)
決まった休みがあるわけではなく、仕事がある時にガッツリ拘束される感じです。
休日も電話対応や書類整理をすることが多く、なかなかゆっくり休めませんでした。福利厚生もなく、不安定でした。
その代わり、成果を出せば歩合で給料が上がる仕組みになっていました。
※上記はAさんが勤務していた当時の体験談です。現在の給与水準や待遇は勤務先によって大きく異なります。
音楽業界は「好きだから」という気持ちだけでは続けるのが難しい仕事でもあります。
しかし、アーティストの成長を間近で支えられることや、自分が関わったライブや作品が多くの人に届く喜びは、お金だけでは得られない大きなやりがいです。
待遇面だけでなく、仕事内容や働き方、自分がどのようなキャリアを築きたいのかも考えながら就職先・転職先を選ぶことが大切でしょう。
アーティストマネージャーの仕事で大変なこと
アーティストマネージャーは華やかな音楽業界を支える仕事ですが、その裏では多くの苦労があります。
スケジュール管理や関係者との調整だけでなく、ライブやツアーへの同行、不規則な勤務時間など、体力的にも精神的にも負担が大きい仕事です。
実際にアーティストマネージャーとして働いていたAさんは、仕事で最も大変だったことについて次のように話しています。
Aさん
一言でいうと「空気を読む」ことです。
音楽業界には独特の常識や慣例があります。例えば、ギャラ交渉でも他の事務所のアーティストの相場と比較しながら、高すぎず安すぎない金額を提示しなければいけません。
とはいえ、営業先とアーティストとの関係性によっては、利益よりも信頼関係を優先すべき場面もあります。
そうした判断をするためには、アーティストや営業先と日頃から密にコミュニケーションを取り、お互いの考えを理解しておくことが欠かせません。また、業界全体として体育会系の雰囲気や上下関係が残っていると感じる場面もありました。
私は完全に文系だったので、最初はその空気に慣れるのが大変でした。
アーティストマネージャーは、決められた業務をこなすだけではなく、その場の状況に応じて柔軟に判断する力が求められます。
また、ライブやイベントは土日や祝日に開催されることが多いため、休日が不規則になりやすい点も、この仕事ならではの特徴です。
華やかな世界に見える一方で、アーティストや関係者を陰から支える責任の大きな仕事であることを理解しておく必要があるでしょう。
アーティストマネージャーになってよかったこと
アーティストマネージャーは、決して楽な仕事ではありません。
しかし、その分だけ他の仕事では味わえないやりがいや達成感があります。
アーティストの成長を間近で見守り、ライブや作品づくりを支えられることは、この仕事ならではの魅力です。
実際にアーティストマネージャーとして働いていたAさんは、仕事を通じて良かったことを次のように話しています。
Aさん
一番よかったことは、いろいろな場所へ行けたことですね。
日本各地はもちろん、海外へ同行する機会もありました。
ライブツアーやイベントへの同行では、全国各地を訪れる機会があります。
普段の生活では訪れることのない土地へ行き、その地域の文化や人との出会いを経験できることは、アーティストマネージャーならではの魅力といえるでしょう。
また、担当するアーティストが少しずつファンを増やし、大きな会場でライブを開催できるようになったときには、自分のことのようにうれしさを感じられます。
もちろん、人気アーティストや音楽業界の関係者と仕事をする機会があることも、この仕事ならではの魅力の一つです。
経験者の話から分かる、アーティストマネージャーに向いている人
アーティストマネージャーは、音楽が好きなだけで務まる仕事ではありません。
アーティストや関係者との信頼関係を築きながら、多くの業務を同時に進めていく必要があります。
アーティストマネージャーに向いている人の特徴は、次のとおりです。
- 人を支えることにやりがいを感じる人
- コミュニケーション能力が高い人
- 臨機応変に対応できる人
- 体力と行動力がある人
- 音楽への情熱がある人
アーティストマネージャーは、アーティストだけでなく、ライブハウスやイベント会社、レコード会社、メディア関係者など、多くの人と関わる仕事です。
そのため、コミュニケーション能力や調整力が求められる場面は少なくありません。
また、ライブやイベントへの同行、急なスケジュール変更への対応など、臨機応変な判断力や体力も必要になります。
何より大切なのは、「自分が目立ちたい」という気持ちよりも、「アーティストの成功を支えたい」という思いです。
裏方として努力を重ね、アーティストの成長や成功を自分のことのように喜べる人であれば、大きなやりがいを感じながら長く活躍できるでしょう。
まとめ|アーティストマネージャーはアーティストを支える重要な仕事
アーティストマネージャーは、アーティストの活動を支える重要な仕事です。
スケジュール管理や営業、ライブ同行、SNS運営など仕事内容は幅広く、決して楽な仕事ではありません。
しかし、その分だけアーティストの成長を間近で支えられる大きなやりがいがあります。
また、アーティストマネージャーになるために必須の資格はありません。
新卒で音楽事務所へ就職する方法はもちろん、未経験から転職して活躍している人もいます。
音楽への情熱に加え、人を支えたいという気持ちやコミュニケーション能力、臨機応変な対応力が求められる仕事といえるでしょう。
この記事が、アーティストマネージャーを目指す皆さんの参考になれば幸いです。
関連|音楽業界の仕事を紹介
なお、音楽業界にはアーティストマネージャー以外にもさまざまな職種があります。
自分に合った仕事を探したい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。





























