マンガ家の吉本ユータヌキさんがnoteに書いていたバンドマン時代のエピソードが参考になりました!

昔バンドしていたときに自分たちのイベントの宣伝のため、フライヤーと一緒に無料サンプルCDをいろんなライブハウスでライブ見に来ていたお客さんに配りまくってました。自分たちと近いジャンルで、人気バンドのライブ終わりの出口付近で。

大阪のバンドだったんですけど、名古屋とか東京まで配りに行ったし、お店に設置してもらったりしました。もちろんそれだけ考えると大赤字。けど、おかげさまでイベントでは約350人動員して、当時ライブハウスの動員記録になりました。

(中略)

仮に5万円でサンプルCD1,000枚作ったとして、1,000枚のうち30人来てくれたらチケット代1,000円でも30,000円。ここまで見れば赤字かもしれないけど、さらにその30人のうち5人が次のライブにも来てくれて5,000円。次のライブは3人。次のライブは1人。 でも、その1人が友達1人を連れて来てくれるかもしれない。その1人がまた1人を。

そういう可能性の繰り返しだと思うんです。宣伝はその可能性を生み出すため。そう思うと50,000円なんて安いもの。冒頭のブログの広告を取っ払ったのもそう、目先ではなく1年2年先を考えてそうしました。ー無料配布に対して『価値を下げてる』と批判されたけど、まずは価値を見出してくれる人を探すんですって話

 

いったい何枚配ったんだろ…???

なんとなく感覚的には350人を動員するには、3000枚くらいは配らないとダメな気がします。

東京や名古屋まで足を運ぶとはすごい努力ですよね!

 

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無料コンテンツが当たり前の時代に、ぼくたちはどう生きるか?

「無料でお試し」というのはあらゆるビジネスにおいて至極まっとうな戦略です。

そして忘れがちなんですが、ライブというのはお客さんからチケット代を払ってもらう以上、ウソ偽りなくビジネスです。

もしライブ集客を増やしたいのなら、自分がビジネスをやっているんだという自覚をもつのが大切だと思うんです。

その意味で、吉本ユータヌキさんの試みはやはり正しいと思います。

 

ところがビジネスって難しいですよね(笑)

「サンプルCD配布戦略」も今では効果が薄くなっているかもしれません。

おそらく吉本ユータヌキさんの例は5年前ぐらい前の話なので、今と比べてCDを受け取ろうとする人は多かったでしょう。

 

「ならやっぱネットを使うか」となりますが、ネットの世界では「無料」がもはや当たり前になりつつあります。

マンガ村は違法ですが顕著な例。

音楽もYouTubeでタダで聞ける楽曲が多いですよね。

 

ここまでくると、作者自ら無料で公開する例は少なくありません。

話題になったのはキングコング西野さんの「えんとつ町のペプル」

漫画村騒動よりも随分先に、自分の作品を無料公開して話題を呼びましたよね。

 

その西野さんも言っていますが、もうそろそろ「無料⇒効果的なマーケティング手法」から「無料⇒当たり前」の時代がくると思います。

去年の今頃は、「公式の無料公開を批判しちゃう感覚を捨てないとマズイことになるよ。無料化は加速するし、止められないから、公式が先回りして、入り口を無料にして、あとあとマネタイズできるモデルを作っておいた方がいいよ」と叫んだけれど、まったく届かなかった。

 

じつは随分前から言われていた話で、その名も『フリー無料からお金を生み出す新戦略』という本が発売されたのが2009年ですからね。(もう10年前じゃないか!)

 

全ての(デジタル含む)コンテンツが無料になるというわけではないんです。

むしろnoteやPolcaの誕生で簡単にコンテンツを売ったり、応援を受け取ることができるようになりました。

 

一方で、コンテンツがタダの「無料市場」が形成されるということ。

そしてクリエイターたちは否応なくそこでの戦いを強要されるというわけです。

その市場では安売りとか割引といった宣伝手法は通用せず、コンテンツの質で戦う非常にフラットな市場になるのではないかと思います。

無料コンテンツが当たり前の時代に、ぼくたちはどう生きるか?

 

音楽で食べていきたいと思った必死になって考えなきゃいけない課題だと思います。

 

質の高いコンテンツを作り続けられる環境をもとう

その時代にモノづくりをするぼくたちがやるべきことはシンプルで、

  1. 質の高いコンテンツをつくること
  2. 続けられる環境を整えること

の2つだと思っています。

 

前者は当たり前の話ですが、後者は意外に難しい。

なにせ無料ですから、創作を続けてもなかなか利益が出ません。

 

その間を耐える工夫を作り手自ら考えて、実行しなければいけません。

複業や節約といったことが必要になってくることもあるでしょう。

 

ただ西野さんの言うような「入り口を無料にして、あとあとマネタイズできるモデル」づくりに関してぼくは楽観的ですね。

音楽アーティストやクリエイターがアレコレ考えなくても、サポートしてくれる人がたくさんいるからです(笑)

例えば、直近のニュースだと「誰でもポイントを発行できるサービス」が立ち上がりました。

他にもたくさんのサービスがあるので、アーティスト/クリエイターは最低限これらを知って使えるようにしておけば良いと思います。

 

今は作品がお金にならなくても、質の良い作品なら実はちゃんとあなたの評価が高まっている。

その評価を必要に応じて現金に変えられるサービスは増えてきています。

 

また無料市場が大きくなれば、逆に有料のものはもっと高く売れる可能性もあると思うんです。

それこそ吉本ユータヌキさんはCDをしっかり売れるシステムを作りたいと奮闘しているそうですよ。

作品を発信することは誰でもできるんです。

そしてこのように必死でサポートしてくれる人が大勢いる。

 

ですからやはり、

  1. 質の高いコンテンツをつくること
  2. 続けられる環境を整えること

ができさえすれば、非常に報われやすい社会だなと思います。

 

アーティスト/クリエイターのみなさんは希望をもって頑張っていきましょう!(自分にいってる)

 

 

以上「「無料が当たり前の時代」にむけてぼくたち音楽アーティストがやるべきこと」という話題でした。

参考になったらうれしいです。